更新
関連タグ:
四階層に分かれる仏の世界とは|如来/菩薩/明王/天
お寺で手を合わせる対象は仏さまです。仏像は、釈迦如来から始まり、人々の願いや時代のニーズを反映し、多くの種類が誕生しました。それらは「如来」「菩薩」「明王」「天」に大きく分類できます。あまり意識していない方も多い仏像の種類をご紹介します。
- 閲覧数:4,218 views
目次
- ○四階層に分かれる仏の世界
- ○如来(にょらい)
- ○菩薩(ぼさつ)
- ○明王(みょうおう)
- ○天(てん)
- ○垂迹(すいじゃく)
- ○羅漢(らかん)・祖師(そし)
-
四階層に分かれる仏の世界
お寺で手を合わせる対象は仏さまです。仏像は、釈迦如来から始まり、人々の願いや時代のニーズを反映し、多くの種類が誕生しました。それらは「如来」「菩薩」「明王」「天」に大きく分類できます。如来は、悟りに至った仏で、釈迦や阿弥陀如来など、主にお寺の本尊とされます。菩薩は、悟りを開くべく修行している仏で、弥勒や文殊菩薩が有名です。観音菩薩からは、多彩な仏が派生しました。明王は、密教から生まれた仏で、如来の化身。不動明王が代表的です。天は仏法を護る仏で、多くはインドの神がルーツになっています。また、垂迹や羅漢・祖師の像も、お寺に安置されています。 -
如来(にょらい)
蟹満寺銅造釈迦如来坐像(京都)。国宝。白鳳時代の丈六金銅仏として貴重な作例。如来は出家し、悟りを開いた姿なので、質素な身なりをしている -
菩薩(ぼさつ)
広隆寺木造弥勒菩薩半跏像(京都)。国宝。その美しさで世に聞こえた飛鳥時代の像。菩薩は、王子のころの釈迦がモデルなので、基本的にインドの貴族の格好をしている -
明王(みょうおう)
東寺木造不動明王坐像(京都)。国宝。平安時代の造立で、日本最古の不動明王像。右手に宝剣、左手に羂索を持ち、光背は赤い迦楼羅焔光。明王は教化しにくい者を救済するため、忿怒の表情で恐ろしい外見をしている -
天(てん)
鞍馬寺木造毘沙門天立像(京都)。国宝。平安時代の一木造。脇侍に吉祥天女と善膩師童子を従える。右手に鉾、左手は額にかざして遠くを見つめる姿が印象的。天は容姿が多様で、貴紳形、天女形、武将形、鬼神形、鳥獣形に大別できる -
垂迹(すいじゃく)
如意輪寺木造蔵王権現立像(奈良)。鎌倉時代の源慶(運慶の高弟)作。火焔光を背負い、忿怒相で右手右足を高く上げた勢いのある像容。垂迹とは、日本古来の神と仏教が習合してできた神のこと -
羅漢(らかん)・祖師(そし)
法隆寺木造聖徳太子坐像(奈良)。国宝。平安時代の造立で、4体の脇侍とともに安置される。羅漢とは、悟りを得た修行者を指すため、像は僧形に造られる。一宗一派の開祖である祖師や高僧も、信仰の対象となる
イラストでわかる日本のお寺と神社
お寺と神社の基礎知識より
楽しいイラストで日本の寺社の特徴が丸わかり。ご利益めぐりが楽しくなる! 日本各地の神社仏閣に行った際、「本堂ってそもそもなに?」「鳥居はなぜあんな形なの?」といったギモンや興味は誰しもが抱くもの。本書は、日本の寺社における各種建造物の名称から、ご本尊や祭神の由来まで、オールカラーのイラストでわかる「日本のお寺・神社めぐりに必携」の一冊です!