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神道の「神」と「御神体」とは

寺で手を合わせるのは仏像ですが、神社で祀っている“御神体”がどのようなものかご存知ですか?神道における神は「八百万(無数)」であり、神々と日本の起こりについては、八世紀に書かれた歴史書『古事記』『日本書紀』が拠より所になっています。お参りをする機会があっても、知らない方が多い神道の神々についてご紹介します。

日本の神社研究会

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目次

  1. ○自然が創造した八百万の神
  2. ○神
  3. ○御神体
     
    • 自然が創造した八百万の神

      神社は、神とその神が宿る御神体を祀ります。神道における神は「八百万(無数)」であり、そこが他の宗教とは異なる点です。神々と日本の起こりについては、八世紀に書かれた歴史書『古事記』『日本書紀』が拠より所になっています。
      神話の最重要神である天照大神は、神の最高位で、日本人の総氏神です。弟の素戔嗚尊や孫の瓊瓊杵尊ににぎのみことも、しばしば祭神として見られます。
      また、最も多く祀られている神は、八幡神です。
      古代の日本人は、自然の中に神を見出し、敬ってきました。自然への畏怖いふの念から、いつしか特定の対象を神に見立てて祭祀を行うようになり、社殿が造られ、神社が誕生します。そうして岩、滝などさまざまな自然のものが、御神体になりました。
      日本を象徴する富士山も古くから信仰されており、浅間神社が創建されました。山岳信仰は全国各地で見られます。
      御神体の代表といえるのが鏡です。鏡は、神話に由来した「三種の神器」に含まれています。
    • 天照大神あまてらすおおみかみ

      天照大神

      太陽神で、高天原たかまがはら(神の住む天の国)を統治していた。伊弉諾尊いざなぎのみこと(国と神を生んだ神)の娘。天岩戸神話では弟の素戔嗚尊の乱暴な行いから岩屋にこもり、天孫降臨てんそんこうりんでは、孫の瓊瓊杵尊を葦原中国あしはらのなかつくに(日本の古称)に降ろしたことで知られる。伊勢神宮内宮の祭神でもある
      素戔嗚尊すさのおのみこと

      素戔嗚尊

      厄祓やくばらいの神。伊弉諾尊の息子。姉の天照大神が天岩戸に籠った原因をつくったことで、高天原を追放される。出雲では八岐大蛇やまたのおろちを退治し、奇稲田姫くしいなだひめと結婚。日本初の和歌を詠んだ。八坂神社や須佐神社などの祭神
      大国主神おおくにぬしのかみ

      大国主神

      国造りの神、縁結びの神。素戔嗚尊の子孫。ウサギを助けた因幡いなば白兎しろうさぎの神話や、葦原中国を造り、高天原の神に譲った国造り・国譲りの神話で有名。出雲大社や大國魂神社など、多くの神社で祀られている
      木花開耶姫このはなのさくやひめ

      木花開耶姫

      山の神、火の神。瓊瓊杵尊の妻で、大山祇神おおやまずみのかみ(伊弉諾尊と伊弉冉尊いざなみのみことの子)の娘。瓊瓊杵尊との誓約うけいにより産屋うぶやに火を放ち、彦火火出見尊ひこほほでみのみこと(山幸彦で、神武天皇の祖父)などを出産した。富士山の神として全国の浅間せんげん神社に祀られている
    • 御神体

      山

      三輪山みわやま大神おおみわ神社・奈良)。大物主神おおものぬしのかみしずまるという山。大神神社は日本神話に創祀そうしの由緒がある。ほかに神体山として、男体山なんたいさん日光二荒山にっこうふたらさん神社)や白山はくさん(白山比咩神社)などが挙げられる
      三種の神器じんぎ

      三種の神器

      天孫降臨の際に、瓊瓊杵尊が天照大神から授かった八咫鏡やたのかがみ八尺瓊勾玉やさかにのまがたま草薙剣くさなぎのつるぎ天叢雲剣あめのむらくものつるぎ)を指す。歴代の天皇が皇位継承のしるしとして受け継ぐもの。神話では、八咫鏡と八尺瓊勾玉が天岩戸から天照大神をおびき出すために使われ、草薙剣は素戔嗚尊が八岐大蛇を倒したときに尾から出てきたとされる

      岩

      花のいわや花窟はなのいわや神社・三重)。伊弉冉尊の御陵ごりょう(墓)といわれる巨岩。磐座いわくら信仰の好例。花窟神社に社殿はない。神倉かみくら神社のゴトビキ岩や、榛名はるな神社の御姿岩みすがたいわも有名

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