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【筆跡診断士執筆】真面目で頑固な人に見られる筆跡

あなたは普段、角張った字を書きますか?それとも丸みを帯びた字を書きますか?
文字には性格が現れるものです。文字を見て性格などを推し量ることを筆跡診断と言います。
今回は筆跡診断の基本である、線同士の接し方を見る「接筆」と、線が折れ曲がり方を見る「転折」をご紹介します。
あなたはどんなタイプでしょう?「区」と「田」を書いてみてチェックしてみてください。

芳田マサヒロ(筆跡診断士)

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目次

  1. ○頑固な人だと言われたことはないですか?
  2. ・接筆閉型
  3. ・接筆開型
  4. ・接筆あいまい型
  5. ・接筆開閉混合型
  6. ○ルールに厳しいか、型破りか
  7. ・転折角型
  8. ・転折丸型
  9. ・転折角丸混合型
     
    • 頑固な人だと言われたことはないですか?

      「区」の字ではその人の「きまじめ度」がわかります。

      区

      第1画横線の起筆部(筆先を最初に置く箇所)と第2画縦線の起筆部が接しているか、離れているかで見ます。これは人間性を診断する筆跡特徴の中でもっとも基本となる「接筆(せっぴつ)」と呼ばれる部分で、本章に引用した文字の住所部分だけでも「平」以外のすべての文字で診断することができる特徴になります。
      この接筆、本来は閉じている形が基準です。それは、文部科学省、つまり国によって検定された教科書にそのように載っており、その教科書にのっとった書き方を学校の先生から教わるからです。ですので、はじめはきちんと接筆を閉じて書くのがふつうです。この接筆閉の書き方はだいたい、漢字を習いはじめる小学校から学生を卒業する頃までつづきます。徐々に変化があらわれはじめるのは、社会人になってから。接筆をいつしか開いて書く人が少しずつ増えていきます。一方で、そのまま閉じた書き方を続ける人もまたいます。この開閉の違いは、書き手の考え方や置かれた環境など、さまざまな変化によって生じます。
      まず、接筆が閉じた書き方をする人は、大人になっても学校で教わった通りの書き方をしていることから、まじめで潔癖、几帳面といえます。他人の間違いを正すような正義感があり、規範性が高く、妥協を許さないところもあります。その一方で、ものごとを決めてかかり、頑固で融通がききにくい面もあわせ持っています。
      次に、接筆がふだんから開いた書き方をする人は、本来閉じるべきところが開き、閉じた形にこだわりがないことから、ものごとを型にはめて考えず、融通性があります。心にゆとりや余裕があり、寛容で妥協性や許容性が高い人でもあります。他人への思いやりがあり、人づきあいが良く、社交性の高さもうかがえます。ただし、これも程度の問題で、接筆があまりにも開きすぎている人は、おおざっぱでだらしなく、いいかげんでルーズになりがちな傾向があることは覚えておいたほうがいいでしょう。
      閉じるでも開くでもない、微妙に開いた開閉どっちつかずの書き方をする人もいます。これはこれでひとつの性格特徴をあらわしており、文字通り【接筆あいまい型】といいます。きちんと閉じても堅苦しい、かといって開いてもだらしないといった、白黒つけがたい、あやふやな気持ちが、接筆部に中途半端な空きを作ってしまうのです。そこに、あれこれ考えて迷いやすく悩みやすく、決断力がにぶくて優柔不断な性格があらわれています。自己主張はしないほうなので、人間関係でのトラブルは少ないタイプであるともいえます。
      ところでこの接筆ですが、開とも閉ともあいまいともはっきり言えない書き方をする人が大半を占めているのが実際のところです。この接筆「ふつう」型は性格をあらわす目立った特徴がないため、筆跡特徴としてはあえてとりません。
      その一方で、はっきりした閉の書き方と、はっきりした開の書き方が入り混じった書き方をする人がいます。これを【接筆開閉混合型】といいますが、文字通り、両方の要素をあわせ持っているのが特徴です。どちらにもかたよっていないという点で人としてのバランスが取れており、状況に応じて臨機応変な対応ができる、機転のきくタイプといえるでしょう。
      また、お子さんのいらっしゃる方は、子どもの心の状態を把握するひとつの材料として接筆が大事なポイントになります。

    • ・接筆閉型

      まじめ、潔癖、几帳面、融通がきかない

    • ・接筆開型

      思いやりがある、寛容である、融通がきく

    • ・接筆あいまい型

      迷いやすく決断力がにぶい、優柔不断

    • ・接筆開閉混合型

      状況に応じた対応ができる、機転がきく

    • ルールに厳しいか、型破りか

      「田」の字、第2画右上の転折(てんせつ)部(折れ曲がる部分)の角度で、その人の「ガンコ度」がわかります。

      田

      この部分も「区」の項で説明した接筆と同じく筆跡診断の基本である「転折」と呼ばれる部分。この転折、本来は角ばっているのがふつうです。学校でそう書くように教わったからですが、接筆同様、やはり書き手のその後の思考や環境の変化によって「角」と「丸」とに分かれていきます。
      大人になり社会人になっても、学校で教わった通りの角ばった書き方をする人は、「角で書くべきところはきちんと角にしなければならない」といったように「~でなければならない」的な考え方をしがちな傾向があります。すなわち、まじめ、几帳面、規則・原則に忠実で厳しいといった印象。とともに、頑固で応用や融通がききにくく、物事を四角四面で堅苦しくとらえてしまうような面も見受けられます。「角が立つ」という言葉がありますが、転折が角になる人は人間関係においてもその融通のきかなさからギクシャクした空気を作ってしまいがちな傾向があります。
      見るからに痛そうな鋭い転折角を書く人がいます。このようなタイプには、他人に歯に衣着せず言いたいことを言い放ったり、聞く耳を持たず譲らない性格の人が多いようです。反対に転折部が丸くなる人は、柔軟で臨機応変。人当たりも柔らかく社交性も高い人です。物事を堅苦しく考えないことから、発想力が豊かで好奇心も旺盛。明るくユーモアがあり、人に親しまれやすい性格といえます。ただ、本来角ばるべきところが丸くなるということは、筆の送りも角で遠回りせず丸く近道を通って進みたがることから、決められた規則やルールに対しても奔放でゆるいところがあります。
      また、角とも丸ともいえない、中間型の書き方をする人がいます。はっきりした角やはっきりした丸であれば、その筆跡特徴があらわす性格や行動傾向も顕著ですが、やや角ばっているとかやや丸みがある程度だと、具体的な性格をあらわす筆跡特徴にはなりません。つまり、接筆あいまい型のような転折あいまいという型はなく、中間型の転折は診断材料にはなりません。
      ただし、転折も接筆と同じく、はっきりした角とはっきりした丸が混在している場合があります。こうした「転折角丸混合型」の人は、接筆開閉のところでも説明したように、転折の角と丸の両面を兼ね備えており、状況に応じて頑固なところと柔軟なところをうまく使い分けられる、バランスのとれた人であるといっていいでしょう。
      本章で出てくる文字では「区」と「平」以外のすべての文字で特徴を取ることができます。

    • ・転折角型

      まじめで頑固、融通がきかず規則に厳しい

    • ・転折丸型

      明るく融通がきき型破り、ルーズ傾向あり

    • ・転折角丸混合型

      頑固さと柔軟性、両面を兼ね備えている

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