目次
- ○爪先をキレイに見せるケア
- ○ささくれ・乾燥のメンズケア
- ○爪の凹凸・割れやすい爪
- ○ジェルによる剥離
- ○爪矯正(小さめの爪)
- ○噛み爪矯正
- ○爪甲剥離(そうこうはくり)
- ○爪甲剥離&白い凹み(尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)の可能性)
- ○巻き爪矯正
- ○爪の変形(爪甲鉤彎症(そうこうわんしょう)の可能性)
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爪先をキレイに見せるケア
(33歳 男性 営業職)状態・原因爪周囲の皮膚がめくれてかさつき、爪先もガタついて表面もかさついて割れやすい状態。普段からケアもしないため乾燥原因だと考えられる。
対処爪周囲のささくれや剥脱してきた不要なルーススキンを除去し、先端を割れにくい状態に整えて、表面を磨く。爪周囲をきれいにし、健康で美しい爪を育てるための育成ケアとホームケアを繰り返すことにより、健康的な爪を生えやすくする。 -
ささくれ・乾燥のメンズケア
(32歳 カメラマン 男性)状態・原因日頃、細かい機材などを触ることにより、乾燥やささくれができやすい状態。爪周囲の皮膚がめくれてきて、逆剥けているようす。爪表面も縦線が多く見られている。手をよく使う環境であり、指周囲の脂質が奪われて乾燥してしまっていることが原因と考えられる。
対処爪の育成ケアの後、爪表面を研磨し、自然なつやを出し、保湿。定期的にネイルケアをし、オイルなどの保湿をまめに行うことで、自然に改善していく。 -
爪の凹凸・割れやすい爪
(30歳 女性 事務)状態・原因爪表面に凹凸があり、割れたり欠けたりしやすく不健康に見える状態。ネイルの頻繁な取り外しや、洗い物などから起こる乾燥が原因と考えられる。
対処定期的な育成ケアとホームケア、ジェルなどの樹脂でコーティングしておくことにより、健康的で若々しい手元に見える。 -
ジェルによる剥離
(38歳 女性 専業主婦)状態・原因ジェルネイルによる剥離、痛み、内出血、パリパリと折れやすく、爪が枯葉のような状態。2~3週間に一度のジェルネイルの取り外しを1年以上続けていた。3~4カ月前から痛みや剥離がではじめ徐々に酷くなっていき、爪甲自体が薄く、脆く、反ってしまっていた。脂質分解剤の頻繁な使用により、乾燥した爪が生えやすくなっていた傾向もある。そこに、ジェルネイルを取る際、付ける際などに必要以上に削ってしまっていたことも考えられる。ジェルネイル素材の横側に付け過ぎた厚みにより、爪の両サイドが押さえ込まれたままキープして湾曲した可能性も考えられる。痛みや剥離が伴ったのは、爪にジェルを付ける際にジェルネイルがハイポニキウム側に流れ込みアレルギー反応がおこってできたものと考えられる。
対処定期的な育成ケアと栄養剤、割れないようにプロテクトを付けた状態によって、痛みは数日で消えていった。数カ月後、内出血、剥離は改善され、ネイルベッドも伸び柔軟性もでてきた。ジェルを付ける場合ジェルネイルは固めると、爪の表面で若干の収縮をしながら、吸盤が吸い付くように密着します。爪が薄く脆く、水分・油分もない状態で厚みを盛り上げ、付けてしまうと、ジェルの収縮に爪が負けて巻いていくこともあります。ジェルネイルは、あくまで健康な爪に使うものです。 -
爪矯正(小さめの爪)
(23歳 男性 会社員)状態・原因ネイルベッドの部分が、骨格よりも少し小さめ。幼少期から噛み爪の習慣はあったが数カ月前に止めていた。後の噛みぐせの発症を防ぐためよりキレイな手元にするため、矯正を試みることに。
対処爪矯正と育成ケア、ホームケアを続けることで爪甲が大きく伸び、柔軟性のある爪に育った。約4~5カ月で全指の爪が1~2ミリ程度伸びた。爪を丁寧に扱うことを心がけたことにより、その後の後退は見られなくなった。r -
噛み爪矯正
(28歳 女性 事務員)状態・原因爪が小さく後退していて、爪周囲の皮膚がめくれ、ガサガサになっている状態。原因は、爪先や爪周囲の剥脱してきた爪や皮膚を習慣的に噛み切ってしまうことで、それを繰り返すことにより爪自体が後退し、本来の長さよりも短くなってしまったことにある。幼少期からの癖で、小学生頃から爪や周囲を毟る行為も始まったようで、癖を直そうと試みたものの、やめられず続いていた。噛み癖でピンク色の部分が小さくなっていて、爪周囲の皮膚も毟られていて、赤みや、ささくれが目立った状態になっていた。
対処爪矯正と育成ケア、ホームケアの継続で爪甲も倍近く伸び、柔軟性やつやも戻り、健康な自爪となった。約6カ月で全指の爪が2~3ミリ伸び、その数カ月後、噛み爪・毟り爪の癖もほとんどなくなった。 -
爪甲剥離(そうこうはくり)
(40歳 女性 元看護師)状態・原因何本かの指の爪先1/4~1/3ほどが、皮膚から剥がれてきている状態。10年くらい前から剥離し始めた。看護師時代はゴム製グローブの着用、取り外しが多く、グローブを引っ掛ける指は特に力がかかった傾向が考えられる。5~6年前からホルモンバランス系の薬を服用していたということで、内的要因・外的要因の両方から検討する必要があった。
対処看護師を休職した状態での所見だったため、外的要因の可能性は低くなっていた。数カ月後、育成ケアや栄養剤により改善した。剥離はなくなりネイルべッドも1~2ミリ伸びた。看護師復帰後、またグローブの取り外しが増え、引っ掛ける指が再度剥離し始めたが、力の加減に気をつけてもらい、保湿と栄養剤を増やすことで改善した。 -
爪甲剥離&白い凹み(尋常性乾癬の可能性)
(39歳 男性 会社員)状態・原因10指全部に剥離、点状の凹みが多発していた。高校時代から一指に始まり、全体に広がった。外的要因はほとんどなく、数年ほど前から3軒の皮膚科に行き、感染症の疑いはなく尋常性乾癬の可能性と判断されていた。ステロイド軟膏を毎日使用したが、一向に回復せず、梅雨時期は特に悪化する傾向にあった。医師の診断では尋常性乾癬と疑われていたものの、爪周囲の赤みもなく皮膚に異常はない、爪のみの異変である。
対処医師の診断のもと、感染症の疑いは見られないため、ネイル施術からのアプローチを試みた。生活スタイル(食事や睡眠)などの質を上げることを意識してもらいながら、育成ケアと栄養剤、極端な凸凹を削って滑らかにし、天然素材のオイルで保湿。点状は減っていき剥離は残ったがネイルベッドが爪によって様々だが、1ミリから3ミリ程伸びた。梅雨の時期になるとまた多少発症はしたものの、例年よりは凹みが少なかったようす。 -
巻き爪矯正
(27歳 女性 事務員)状態・原因爪の両サイドが湾曲し、一部が食い込んで痛みを来たしている状態。学生時期に気付いたときには巻き爪傾向であり、若干、反り爪傾向も見られた。爪を伸ばしたままスニーカーや靴下をはくことで、痛みが起こったようだ。
対処爪を適正な長さに整え、樹脂で引き上げ固めることによって、爪が刺さっていた箇所への刺激をなくし、痛みを緩和させた。反り爪も巻き爪も、もともとある状態だけに、常に長さが適切であることが大切である。定期的に正しい爪の長さをキープし、巻き爪矯正を行い、着圧靴下を避け、靴の履き方を考慮し続けることで改善していった。 -
爪の変形(爪甲鉤彎症の可能性)
(39歳 女性 元デパート店員)状態・原因爪甲の横側が皮膚に支えられておらず、自由に伸びてしまうことにより、横や上に向かって生えてしまっていた。これにより、厚みが増し、靴を履くと押さえつけられ痛みが出てしまうため、自分で爪側面のカットを繰り返してきた。自己流のカットを繰り返すことにより、さらに変形。爪横の切れない箇所の爪の突起が伸びてくるたびに、皮膚に食い込み、炎症を起こしているようすだった。8年ほど前から左親指が徐々に黄色くなりはじめ、1年ほどで右も同じ症状が始まった。年々、黄色い部分が大きくなり、痛くなってきたため、自分で爪横の切除を繰り返していた。両足裏の違った箇所に厚くなった角質があり、腰痛も出ていた。原因は、20歳頃から小さめのパンプスを履いたまま立ち仕事を続け、誤った爪のカット方法を繰り返していたことだと考えられる。
対処靴選びの改善、角質除去、爪の長さを整え、厚みを靴に対応できるように取り除き、爪が裂けてくる場所は樹脂で固めて日常の生活に支障が出ない程度にフォローした。根本的な改善はむずかしいが、一時的な対応を定期的に繰り返すことで、痛みがなく健康的に生活できるようになった。
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Chapter6 トラブル別ケア ケーススタディより
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