目次
- ○すなお? 意地っ張り?
- ・起筆ひねり型
- ・起筆すなお型
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すなお? 意地っ張り?
「和」のノギヘン第1〜3画、「口」部分の第1画と第2画の起筆部などでその人の「ひねくれ度」がわかります。
起筆は、文字を書く動作のスタートであり、「さあ、ここから」という意識が多少なりとも働く部分でもあります。いざペンを走らせはじめてしまえば、手のおもむくまま、ほとんど無意識にどんどん筆跡が描かれていくので、起筆部は文字の中でもっとも強い意識が働きやすい部分といっていいでしょう。文字の書き出しであるということは、人によって多少は強弱に差こそありますが、「これから文字を書くんだ」という意識が働きます。これが強ければ起筆に特別なクセ(ひねり)を生じさせ(【起筆ひねり型】)、弱ければクセのないすなおな起筆(【起筆すなお型】)となるのです。【起筆ひねり型】の人は、日常においても、なんとなくはじめるのではなく、きちんと目的意識を持って行動する傾向があります。何をするにしても自分なりの意見をしっかり持っている人でもあります。また、起筆部にひねりという強いアクセントをつける心情の裏には、信念や信条の強さとともに、自立心や責任感の強さもうかがえます。強いリーダーシップを発揮するタイプでもあります。ただし、それも諸刃の剣。何事につけ自分なりの意見を持っていることは悪いことではありませんが、度が過ぎると我(が)の強さや意地っぱりといった側面につながります。むしろ、このタイプの人は、こちらの傾向のほうが強く顔をのぞかせがちであるということを頭に入れておいたほうがいいでしょう。反対に、【起筆すなお型】の人は、はじめからあまりあれこれ考えることなくスッと行動に移ることができる人です。文字通りすなおで根が純朴、いわゆる「スレた」ところがありません。自己主張は控えめ……というより、そもそも自己主張しようという意識があまり働かない人であると言えます。何事もすなおに受け入れるので、人から好かれやすく、会社勤めの方であれば上司から可愛がられるタイプでもあります。ただ、その反面、すなおであるがゆえに人から影響を受けやすく、他人の意見に左右されやすいという傾向もあります。なお、書道の心得のある人は、書によく見られる起筆部のひねりグセが硬筆にもそのままあらわれることがしばしばあります。十数年筆を握っていないという方はそのクセが抜けている可能性は高いですが、今でも何かの折に書をしたためる機会がある方は、他の筆跡特徴との組み合わせで、クセからきているものか、性格として根づいているものか、総合的に判断する必要があります。
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・起筆ひねり型
我が強く意地っぱり、信念・責任感が強い
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・起筆すなお型
すなおでスレていない、人の意見に影響される
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