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「デブ菌」が増える原因とは【医師執筆】

近年、腸内環境の改善が健康をテーマとした番組や書籍でよく取り上げられていますね。腸内環境が悪化していると悪玉菌が増えるということは、そういったメディアでよく聞くことですが、実は便秘がちな腸は悪玉菌だけでなく、「デブ菌」にも占拠されてしまっているのです。便秘だけでなく、その名の通り太りやすくなってしまうというデブ菌の正体とは何なのでしょう。東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎さんの著書からご紹介します。

藤田紘一郎(東京医科歯科大学名誉教授)

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目次

  1. ○便秘体質の腸は「悪玉菌」「デブ菌」に占拠されている
     
    • 便秘体質の腸は「悪玉菌」「デブ菌」に占拠されている

      ある女性は、
      「便秘も苦しいけど、臭いオナラが不意に出るのはもっとつらい」
      といいます。彼とデートの際、いいムードの最中、プーッとオナラが出てしまったという便秘症の彼女。そのにおいが、自分でも鼻をつまみたくなるほど臭く、横目で彼を見ると、眉をひそめて嫌な顔をしていたとか。
      「顔はキレイなのに、屁はずいぶんくさいんだな」
      と苦笑されたときの恥ずかしさに、今も赤面してしまうと彼女はいいました。
      本来、オナラはそんなに臭くはないものです。オナラは、腸でつくられるガスです。腸内細菌が食べ物を分解し、発酵する際に発生します。そのガスとは、水素やメタンであり、ほとんどにおいはないのです。
      ところが、腸内細菌のバランスが乱れ、腐敗菌である悪玉菌が過剰に増殖してくると、アンモニアや硫化水素、インドールなどのくさいガスがつくられます。
      発酵とは、細菌や酵母、カビなどの微生物の働きによって、人間にとって有益な物質に変化することをいいます。反対に、微生物の働きによって、人間にとって有害な物質がつくられるのが腐敗です。
      腸内での発酵は善玉菌優勢のときに進みます。腐敗は悪玉菌優勢のときに起こります。すなわち、おならのにおいは、善玉菌優勢か、それとも悪玉菌が優勢かという腸内環境を映し出す鏡といえるでしょう。
      便秘症の人のおならは、たいがい臭いものです。腸に溜まった大便をエサに、悪玉菌がどんどん増え、腐敗が進み、結果として臭いガスが外に出てくるからです。
      そうした腸では、もう一つ困ったことが起こっています。悪玉菌だけでなく、「デブ菌」も増えてしまっているのです。デブ菌とは日和見菌の仲間です。この菌が腸の中で増えてくると、人は太りやすく、がんばってもなかなかやせられなくなります。
      便秘体質の人に太っている人やおなかがぽっこりしている人が多いのは、腸の中でデブ菌が増えてしまっているからともいえるのです。

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