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小さな仕事が大きな仕事に繋がると言われる理由

会社に入って最初の仕事はおそらくとても簡単で単純なものである場合がほとんどではないでしょうか。バリバリ働くぞ!と熱い思いを抱いて入社した新入社員にとっては、肩透かしを食らったような気がするかもしれません。しかし、そんな仕事こそが「仕事の達人」への第一歩となります。今気持ちを新たに頑張りたくなる「仕事の基本」をお読みください。

江口克彦

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目次

  1. ○あなたの将来を決めるのは、最初の単純な仕事である
  2. ○小さい仕事の積み重ねが、仕事の達人への第一歩
  3. ○とてつもなく大きな仕事は、小さな仕事から始まる
     
    • あなたの将来を決めるのは、最初の単純な仕事である

      単純な仕事、簡単と思われる仕事こそ大事にする。
      これは誰でも心掛けなければならないことですが、とくに社会人1年目の人たちは頭の中にしっかりと入れてほしいと思います。
      たいていの場合、最初に与えられる仕事は単純なものが多いはずです。それが普通です。
      なぜならば、会社としての仕事は99点ではダメなのです。一人ひとりの仕事が100点でないといけないのです。
      一人ひとりの100点の仕事が集まってはじめて、会社は全体として機能し、発展することができるのです。
      相撲なら8勝7敗で次の場所は上位に上がれますが、機械であれば100の部品の中に1点でも不良や不具合があれば動きません。同じように会社でも、一人でもその仕事が99点であれば、1点の不足で致命的な傷を負うこともあります。
      ですから上司は新入社員に、まずは単純で簡単な仕事を与えるのです。
      失敗したら困るということもありますが、失敗して将来に悪い影響を与えないように、との配慮もあります。そのため、単純で「なんだこんなこと」と思うような仕事を与えるわけです。
      しかも、毎日同じか同じような仕事。いくら、仕事とわかっていても、「もう勘弁してよ」と思うかもしれません。
      そう思うのは当然ですが、そこで気を緩めず、与えられた単純な仕事にしっかり取り組んでいくことが肝要なのです。
      そういう単純なこと、しかし「仕事の基本」と言えるような仕事を最初に体に浸み込ませ、血肉にすることができるかどうか。実はこれが、あなたの将来を決めてしまうと言っても過言ではないのです。
    • 小さい仕事の積み重ねが、仕事の達人への第一歩

      3か月ほどの研修期間を終えて、たとえば秘書課に配属になったとします。あなたは、「さあ、やってやろう」と意気込むでしょう。
      しかし、ちょうどお中元の時期であれば、たくさんのお中元が社長あてに、あるいは会社宛てに送られてきているはずです。おそらく社会人1年目のうちは、その送り主の名簿づくりと中身の確認、そしてそれを並べるという単純な仕事を指示されると思います。
      えっ? 秘書課でしょう。電話の取次ぎとか経営幹部の日程調整とか、あるいは役員のお供をして出張したりするんじゃないの?
      どうして、お中元確認の仕事なの? こんな単純な仕事、なんでやらなきゃならないの?と心の中で不満をつぶやくかもしれません。
      しかし、もし電話の取次ぎだとか、日程調整とか、役員のお供などを最初から指示されたとして、あなたはできるのでしょうか、配属されたばかりで対応できるのかと言えば、おそらく不可能でしょう。
      社長や経営幹部の人脈、あるいは訪問先の相手の様子、状況も十分把握していないにもかかわらず、そのような仕事を100点満点でやり遂げることはできないと思います。
      ですから、最初は、単純と言えば単純、簡単と言えば簡単な仕事の指示となるのです。
      その作業によって、その仕事を通して、社長や経営幹部の人脈もわかりますし、送り主がどのように考えているのか、どのような人なのかも、おおよそながら理解していくことができます。
      そのようなことを覚えてもらうための指示なのです。つまり、その単純な仕事には意味があるのです。
      あなたが営業部に配属になったとすれば、上司からの指示は、おそらく伝票の仕分けや、取引先からの注文書の整理、書類の整理、コピーの仕事、使い走りなどでしょう。なんだ、面白くない。毎日、コピーをさせられ、上司の使い走り。雑用係じゃないかと、不満を心に抱くかもしれません。
      しかし、そのようなことが、「仕事の基本」ということなのです。
      「なんだ、こんな仕事」と思う仕事をキッチリとやり遂げる。「なんだ、こんな単純な作業を」と思う仕事を正確に迅速に仕上げる。そういうことが大切だということです。
      なぜならば、大きな仕事も、そうした単純な、一見小さく見えるような、あるいは雑用かと思うような仕事を土台にして成り立っているからです。
      そうです、その単純な仕事が、実は機械でいう「小さいけれども必要な部品」。あなたが小さいと思う仕事によって、会社全体が維持されているのです。
      単純な仕事をキッチリと誠実に仕上げていく。その積み重ねによって、次のより大きな仕事を100点満点で処理していくことができるのです。
      どのような小さな仕事も、どのような雑用の仕事も、誠実にしっかりと対応し取り組んでいくことが「仕事の達人」への第一歩になるのです。
    • とてつもなく大きな仕事は、小さな仕事から始まる

      以前、広島城のおほりの遊覧船に乗ったことがあります。間近でお城の石垣を見ることができました。
      どこのお城もだいたい同じだと思いますが、その石垣には、大きな石もあれば、小さな石もありました。そしてこぶしほどの小さな石もいたるところにはめ込まれている。
      あの堅硬けんこうで美しい雄大なお城の石垣も、大小さまざまな石の組み合わせによってできているのです。だから、どの石も大事なのです。
      最初から大きな仕事を期待して取り組むのは、極めて危険です。
      「エベレストに登りたい」──で、すぐに登ることができるか。そんなことはできないでしょう。
      頂上にたどり着くためには、エベレストの気候や天候、そしてなによりも、長い時間をかけた事前のトレーニング、国内の山々の試登、食事の準備、道具の点検、周囲の助言などが必要です。
      大きい仕事は小さい仕事の集合体です。一気に大きな仕事はできません。
      一見、些細な、平凡な、単純な、簡単な仕事の集積なのです。
      完璧な小さな仕事が集まって、あるいは、小さな単純な仕事が集まって、大きな仕事の土台になるのです。その土台がしっかり造られていればいるほど、その上に立派な家を建てることができるのです。
      ですから、あなたが取り組んでいる仕事が、あなたの期待にそわない仕事であっても全力を挙げて取り組むことが大事なのです。
      そのことによって、あなたは将来、とてつもなく大きい家を建てることができる。とてつもなく大きい仕事に取り組み、成功することができると思います。
      毎日が単純、毎日が平凡。
      こんな仕事をするために、この会社に入ったのではないと不満に思う前に、いずれ大きな仕事を成功させるためにも、今のつまらないと思う仕事こそ、大切に、誠実に成し遂げていくべきです。
      コピーを頼まれたら、そのコピーの仕事に誠実に取り組む。伝票の仕分けを指示されたら、単純だと軽く考えず丁寧に取り組む。送られてきたお中元、お歳暮の名簿をつくれと指示されたら、確実かつ正確につくる。
      単純な仕事、一見つまらないと思われる仕事を大切にする。
      これは、なにも社会人1年目の人に限っての話ではなく、中堅からベテランの人たちにも当てはまります。
      その思い、そのあなたの誠実な取り組みが、周囲から認められ、評価され、上司に安心感を与えます。そして、次に責任の重い仕事、より大きな仕事を担当させてもらえるようになるのです。
      そういう真摯な仕事への取り組みが、あなたを「仕事の達人」にする出発点です。そして、それが「仕事の基本」だということを、しっかりと心にとどめておいてほしい。そのように願います。

働き始めた君に伝えたい「仕事の基本」

江口 克彦

日本実業出版社

経営の神様・松下幸之助の秘書から経営者になったビジネス人生で、実行し、効果のあった大切な仕事のツボ。幸せな「仕事」と「人生」を切り拓く22の指針。

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