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縮毛矯正・パーマの失敗事例から成功の秘訣を学ぼう

「くせ毛だから・・・」「直毛だから・・・」という理由でやりたい髪型をあきらめていた女子のために、なぜ縮毛矯正やパーマで失敗が起きてしまうのか、失敗事例から原因と解決策を紹介します。

寺村優太

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目次

  1. ○美髪のための「縮毛矯正・パーマ」のルール
  2. ○失敗事例① 縮毛矯正を失敗されて、ボサボサになっちゃいました。
  3. ○失敗事例② 縮毛矯正やパーマがすぐに取れちゃうのは髪質の問題ですか?
  4. ○失敗事例③ 縮毛矯正でまっすぐになりすぎて不自然な髪型に……。
  5. ○失敗事例④ 縮毛矯正とパーマをすると枝毛がたくさん出るようになりました。
  6. ○失敗事例⑤ 毎日ヘアアイロンで巻くのと、パーマをするのと、どちらが髪にやさしいですか?
     
    • 美髪のための「縮毛矯正・パーマ」のルール

      生まれ持った髪を大好きな髪にしてくれるのが縮毛矯正とパーマです。くせが強くて髪の毛を下ろせないとか、直毛だからボブにしてしまうとストーンとまっすぐになってしまい似合わないと悩んでいる方もいるかもしれません。「くせ毛だから……」「直毛だから……」という理由でやりたい髪型をあきらめてほしくないと私は思っています。縮毛矯正やパーマを上手く使ってください。
      ただし、縮毛矯正・パーマは美髪にとって悩みの種になることもあります。うまくカールがかからなかったり、不自然なストレートになってしまったという相談はよく受けます。また、すぐに縮毛矯正やパーマの効果が取れてしまうというのもよくある悩みです。
      そして最も避けたいのは髪へのダメージも強くなってしまい、髪型は整ったけど髪の毛自体がボロボロになってしまうというケースです。ますます自分の髪に自信がもてなくなってしまいますよね。でも心配しないでください。なぜ縮毛矯正やパーマでこのような失敗が起きてしまうのか、原因と解決策を紹介します。
      まずお伝えしたいのは、縮毛矯正・パーマは美容師の施術のなかでも最も難しいということです。「料金が安いから」「家から近いから」という理由で縮毛矯正・パーマをする美容室を選ばないでください。また、「カットが上手いから」「美容室に掲載されている写真がかわいいから」というのも危険です。たとえば写真のカールは実際にパーマでつくられているのか、コテで巻いてつくられているのか問い合わせないと分かりません。
      縮毛矯正・パーマをする前に、腕のいい美容師を見つけること、そして自分の髪の履歴を担当の美容師にしっかり伝えることが大切です。
    • 失敗事例①
      縮毛矯正を失敗されて、ボサボサになっちゃいました。


      A.今までのカラーやパーマの経験を美容師に伝え、ケアの相談をしてください。


      実は、縮毛矯正は高い技術と経験が必要な施術です。本当に上手いという美容師はかなり少なく、そのため、失敗されて悲しい思いをしている人は少なくありません。
      しかし、失敗した髪を何とかしようとさらに薬剤を使う施術をしてしまうと、より髪を傷つけてしまう可能性があります。
      縮毛矯正を失敗した髪にカラー、パーマを重ねることによって髪は「ビビリ毛」になってしまいます。髪が非常に傷んでしまい、ケアが難しい状態です。枝毛や切れ毛も出てきます。
      ビビリ毛になってしまった場合は、

       ①傷んだところを切って、まだキレイな部分の髪を少しずつ伸ばしていく

       ②髪の長さを維持したまま、アイロンで形をつくり、薬剤によるダメージを抑える

      といった対策をしなければなりません。
      できるだけ早くキレイな髪を取り戻したいという方には①をオススメします。しかし、せっかく伸ばした髪を短くしたくない人もいらっしゃいますよね。そのときは②を選択し、髪を伸ばしていきましょう。しばらくすると髪型は維持しつつ、とくに傷みが出る毛先を切ることができます。ビビリ毛にアイロンする場合、強くは引っぱらず、100℃くらいの低温で丁寧に行ってください。
      間違ってもビビリ毛の状態でさらに縮毛矯正をやり直したり、カラーやパーマをしたりしないでくださいね。ダメージが行き過ぎると、プツンと髪が切れてしまいます。
      また、髪が傷んでしまったからといって高価なトリートメントをしたり、自己判断でシャンプーやヘアケア用品を変えたりしないでください。髪は死滅細胞なので、治るということはありません。逆に傷んだ髪に化学物質がまとわりつき、かえって状態が悪くなってしまう恐れがあります。
      ケアを受けに美容室に行くときは、縮毛矯正に失敗したことを伝えるだけでなく、3年ほど前までのカラーやパーマの回数・時期などもできれば確認し、伝えられるようにしておいてください。
      プロでも髪の中がどうなっているのかまでは正確に分かりません。とくにいろいろな美容室を転々としてきた方の髪の状態を判断することは非常に難しいです。触った感覚と見た目だけを頼りに推測すると、誤った薬剤を使われる可能性が高くなります。
      自分の髪のダメージを把握し、担当の美容師にしっかり伝え、ケアについての相談をしてください。
    • 失敗事例②
      縮毛矯正やパーマがすぐに取れちゃうのは髪質の問題ですか?


      A.髪質ではなく、美容師の腕の問題です。


      せっかく縮毛矯正やパーマをしても形が維持されず、すぐに取れてしまうことがあります。すると何度も施術を繰り返さなければならず、髪がどんどん傷んでしまいます。
      しかし、正しい知識と技術を持った美容師が担当すれば、縮毛矯正は半永久的に取れません。パーマも2〜3ヶ月は持ちます。つまり、すぐに取れてしまうのは美容師の薬の選び方や時間の置き方に問題があると考えられるのです。
      とくに縮毛矯正はまだ歴史が浅く、カラーリングが日本で一般的に行われ始めてからの歴史と比べると、年月が倍も違います。そのため、メーカーの薬剤技術もまだ発展途上であり、「これを使えばある程度うまくいく」という商品がまだ出てきていません。
      縮毛矯正では一人一人の髪質に合った薬剤を選ぶことから始まります。また、同じ薬剤を使っても髪の状態によって適切な放置時間は異なります。時間が少しでも狂うと、薬剤の効果は発揮されません。
      薬剤の効果は化学反応であり、理論に基づいたものです。しかし、多くの美容師が髪を見て触った感覚的なものだけで時間や薬剤を決めてしまいます。
      しかも縮毛矯正は他のメニューに比べてオーダーする方の割合が非常に少なく、多くの美容師は経験が圧倒的に足りていないという状況です。
      実際に私のところには、「縮毛矯正に失敗してしまった」と美容師からも問い合わせがきます。しかしそのようなときに、「縮毛矯正で使った薬剤に還元剤は何を使い、何%入っていましたか?」と尋ねてもほとんどの人は答えられません。還元剤は髪の結合を切り離すと同時に髪にダメージを与えてしまう重要な成分です。縮毛矯正をする際にお客様の髪質を見て「還元剤に何を選び何%配合された薬剤を使うのが適切か」を判断するのは、本来基本のはずです。
      ただし、薬剤のパッケージには還元剤の%が表記されていません。そのためメーカーに問い合わせる必要があります。しかしながら、このように自分が使っている薬剤の重要な成分も把握していない美容師では、縮毛矯正を失敗してしまうのは当然です。
      普段は直毛でも梅雨になると湿気で髪がうねるので、縮毛矯正をしたくなる人が多くなります。ただ、縮毛矯正が上手な数少ない美容師は、梅雨時期はなかなか予約が取れません。逆に、その時期に予約が取れるのは普段は縮毛矯正をしていない美容師です。当然失敗も多くなります。
      髪質は問題ではありません。まずは腕のいい美容師を探し、早めに予約しておいてください。
    • 失敗事例③
      縮毛矯正でまっすぐになりすぎて不自然な髪型に……。


      A.パーマを重ねるのはNG。コテを使って髪型をつくってください。


      せっかく縮毛矯正をしても「思ってたのと違う!」となってしまうことはありませんか?
      縮毛矯正で不自然なほどまっすぐな髪型になってしまうのは、美容師の技術が低いことによる失敗です。たとえ「自然な感じにしてください」と前もって伝えていたとしても、縮毛矯正が苦手な美容師では狙ったように髪を矯正することができず、不自然にまっすぐなストレートになってしまいます。
      そんなとき、「こんな変なまっすぐは嫌だ!」といって、パーマをかけるのは絶対にやめてくださいね。縮毛矯正によって、ピンピンで不自然なほど髪がまっすぐになっているということは、強力な薬剤を使用しているか、伸ばすときのアイロンの温度が高すぎたかのどちらかです。あるいは両方が原因かもしれません。
      つまり髪は大きなダメージを受け、非常に傷んだ状態だということです。さらにその上からパーマによって負荷をかけるのは避けるべきです。おそらくパーマはほとんどかかりません。それどころか、傷みを悪化させるだけです。下手をするとビビリ毛や切れ毛など取り返しのつかない髪の状態になる可能性があります。
      縮毛矯正に失敗した髪型を変えたいときはコテを使用し、内巻きのカールやウェーブをつくってください。髪へのダメージは抑えられます。ただし、一度傷んだ髪は治らないので、もう一度縮毛矯正をかけたい場合は新しい健康な髪が長くなるまで我慢して待つしかありません。
      その間に、次に頼むべき新しい美容師を探しましょう。ただし、縮毛矯正は美容師の行う施術のなかでも非常に難しいものです。おそらく全美容師のなかで縮毛矯正が本当に上手いという人は1%もいないと思います。
      縮毛矯正が上手い美容師を探すコツは「常連客がどれほどいるか」を調べることです。つまり、縮毛矯正を長持ちするようにかけられたり、自然な感じでキレイに施術したりできる美容師は滅多にいないため、リピーターが増えやすいのです。
      縮毛矯正が得意な美容師を見つけてください。
      そしてまずはその美容師に相談しましょう。たとえば、髪が長ければあえて毛先に少しだけくせを残すことで、縮毛矯正をしても不自然には見えません。
      このようにあなたの髪質と髪の長さに合わせていろいろな提案をしてもらうのがいいと思います。
    • 失敗事例④
      縮毛矯正とパーマをすると枝毛がたくさん出るようになりました。


      A.縮毛矯正+パーマは高ダメージ。アフターケアが必須です。


      毛先がボロボロになる枝毛、嫌ですよね。枝毛の原因は、髪のキューティクルが剥がれたり、開いてしまうことで、髪の内部にある成分が出て行ってしまうことです。縮毛矯正もパーマも、どちらも髪にダメージを与える施術です。とくに、一度縮毛矯正をした髪に、さらにパーマをかけるとダメージが二重になり、負担が非常に大きくなってしまいます。
      たとえば、縮毛矯正をかけてまっすぐにした髪にあとからパーマをかけて毛先だけを曲げる「ストカール」という施術があります。しかし少し間違えると枝毛の原因になってしまう難しい施術です。施術による髪へのダメージにも気をつけてください。
      また、施術に問題がなかったとしてもそのあとのアフターケアや、普段のシャンプー、アイロンによるダメージで枝毛になってしまうこともあります。
      縮毛矯正とパーマに使用する薬剤は髪に残留すると、ダメージの原因になります。アフターケアで残留成分の除去をしていきましょう。
      普段使っているシャンプーにも気を付けてください。市販のシャンプーの多くには非常に強力な洗浄成分が含まれています。なかには車のエンジンについているギトギトの油すら落としてしまうほどの洗浄力をもつシャンプーもあります。強い洗浄成分は髪や頭皮にダメージを与えます。たとえ縮毛矯正やパーマをしていなかったとしても、シャンプーが原因で枝毛になることがあるのです。
      さらに、アイロンの使用によって枝毛になることもあります。髪は80%がタンパク質です。タンパク質は熱によって固くなります。肉や魚を焼くと生の状態より固くなるのと同じように、髪も高温で固くなってしまいます。そして一度固くなったタンパク質が柔らかい状態に戻ることはありません。固くなった髪は柔軟性がなくなり、折れたり裂けたりしやすくなります。
      最後に、枝毛になった髪が戻ることはありません。トリートメントなどを使用しても、ダメージを目立たないようにごまかしているだけで、根本的に髪は傷んだままです。最終的には切ってしまうしかありません。枝毛を防ぐために、普段のヘアケアを変えてみてください。

      《枝毛を防ぐために》

       ①縮毛矯正とパーマを重ねない

      縮毛矯正とパーマを重ねない


       ②洗浄力の強いシャンプーを使わない

      洗浄力の強いシャンプーを使わない


       ③ヘアアイロンは120~130℃5秒以内に

      ヘアアイロンは120 ~ 130℃で5秒以内に

    • 失敗事例⑤
      毎日ヘアアイロンで巻くのと、パーマをするのと、どちらが髪にやさしいですか?


      A.低温でアイロンを使うほうが、ダメージを少なくできます。


      髪にカールをつけてフワッと華やかにさせたい。でも傷みは最小限にしたい。そんなとき、アイロンとパーマ、どちらがいいのでしょうか。結論としては、アイロンを使ったほうがダメージを少なくできます。パーマは薬剤を使うので、どうしても髪の内側からダメージを与えてしまいます。また、残留成分も髪を傷める原因になります。
      しかし、毎日ヘアアイロンを使うのは面倒だし、時間ももったいないという方は、無理をせずにパーマをかけてください。毎日のアイロンがストレスになってしまうと髪にも影響します。また、慣れてくるとアイロンの使い方が雑になって逆にダメージを与えてしまう可能性もあります。担当してもらう美容師選びを慎重に行い、アフターケアを行うことでパーマによって扱いやすい髪を保つことができます。
      パーマをしたあとの髪は傷みやすくなります。原因は髪が乾燥しやすくなるからです。パーマ剤に含まれるアルカリの影響で、髪の毛はアルカリ性になります。健康な髪は弱酸性なので、アルカリ性の状態では髪を守るキューティクルが開き、乾燥しやすくなるのです。パーマのあとは残留物を取りのぞきホホバオイルを使って、髪を乾燥から守るためのヘアケアの継続も必要です。
      髪が傷んだからといって美容室でトリートメントをすることを私はオススメしません。トリートメントは疑似的に髪の手触りをよくするだけです。いくらくり返しても髪そのものの傷みは治りません。それどころか表面をコーティングしてしまうことで、残留物が抜けにくくなってしまいます。
      また、パーマが取れてきたからといって何度も同じ箇所にパーマをすることもダメージがひどくなる原因です。髪は1ヶ月に約1センチ、1年で12センチしか伸びません。仮に髪が鎖骨あたりまで伸びている「ミディアム」の人が中間付近から毛先にパーマをかけた場合、パーマによるダメージを受けた部分は約15センチです。これは12~15ヶ月かけて伸びる髪の長さです。2、3ヶ月の間隔でパーマをかけたら、傷んだ髪に対して二重に薬剤を使うことになってしまいます。
      そのため、パーマを続ける場合は、毛先5〜10センチが傷むことは最低限考慮する必要があります。どうしてもキレイに髪を伸ばしていこうと考えている方には不向きなんですよね。
      定期的にカットして、ヘアスタイルをあまり変えないという方は問題ありませんよ。ただ、髪型を変えるのが好きな方がパーマをする際は、まず数年先の自分の姿やライフスタイルも想像してみましょう。そして、本当にパーマをするのかどうかを決断してください。
美髪のルール

前からも後ろからもキレイがあふれる 美髪のルール

寺村優太

ディスカヴァー・トゥエンティワン

第9章 縮毛矯正・パーマより

「とにかく髪をキレイにしたい! 」方は必読! 「真実のヘアケア」を続ければ、ブローなし、アイロンなし、スタイリングなしなのに、サラツヤでまとまる「美髪」になれます。 美髪の駆け込み寺! 海外からも予約殺到で3ヶ月待ちのヘアケア専門美容師、寺村優太があなたの髪を「キレイがあふれる美髪」にします! 最新のシャンプーなんていらない! 特別なトリートメントも必要ない! カラーをしても大丈夫! 美しいツヤがありサラサラと手触りがいい、見ている人を幸せにするようなキレイがあふれる「美髪」を手に入れるには、特別なことは必要ありません。 大切なのは、「髪についての正しい知識」と、それに基づいた「真実のヘアケア」です。 著者の寺村優太は、傷んだ髪をキレイにするヘアケア専門の美容師です。 全国の髪についての悩みにSNSやブログで毎日答え続けています。 いまでは日本全国はもちろん、海外からも予約は入るほど評判となり、予約は3ヶ月待ちです! この本では寺村優太が独自に学んだ知識と経験をもとに、 「これを守れば絶対にキレイな髪になれる美髪のルール」を多くの方の悩みに答えるQ&A方式で紹介します! この本の内容をしっかり実践し続ければ、最高の美髪を手に入れることができます!

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