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不登校のきっかけと立花高校(福岡県)が考える子供との向き合い方
立花高校にいる500名を超える生徒のうち400名が中学校までに不登校を経験しています。約8割の子どもたちです。(2019年)ほんの些細なことがきっかけになって、孤立し、一度離れてしまうと勉強も追いつけなくなり、なかなか元に戻れないのが現状です。そんな中でどのように子供と向き合うべきかご紹介します。
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目次
- 不登校の子どもたちがつらいこと
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不登校の子どもたちがつらいこと
立花の先生たちにとって、生徒たちと向き合うことと同様、お母さんやお父さんといった保護者との関係性づくりも教育を行っていく上で重要な課題の一つ。保護者と心を通わせることで、一人ひとりの子どもについて理解を促し、家庭で親子が向き合えるようになること、そして、生徒、保護者、教員の間での相互理解を深め、子どもたちが安心して学校生活を送れるような仕組みづくりを目指してきました。 -
現在、立花高校にいる500名を超える生徒のうち400名が中学校までに不登校を経験しています。約8割の子どもたちです。彼らが小中学校で不登校になったきっかけ、原因は個々さまざまです。
環境の変化についていけない。
周りの生徒たちや先生となじめない。
自分のポジションが見つからなかった。
いじめや無視。
親子関係をめぐる問題。などほんの些細なことがきっかけになって、孤立し、一度離れてしまうと勉強も追いつけなくなり、なかなか元に戻れないのが現状です。
ある日、突然学校に行かなくなったわが子。「自分の子がそうなって初めて、不登校がどんなものか知りました」と、あるお母さんは言います。 -
齋藤校長は、ある男の子の話を始めました。
「毎日、いってきまーすと言って、元気に学校に行っとるとばかり思ってた男の子。この子はお母さんに心配かけまいと思って、近くの公園に1日中隠れとったんです。ある朝、元気に学校に向かったと思っていた子どもが玄関先でもどしよった。びっくりしたお母さんに、その子はいちかばちか言ったそうです。
『お母さん、ごめん。オレ、もう学校行ききらん』。怒られると思ったら、お母さんはその子をきつく抱き寄せました。『ごめんねぇ。お母さん気付かんやったー』と言って。その瞬間、『ああ、終わった。もうお母さんに嘘つかんでよかっちゃん』と思ったそうです。
学校に行っていないことより、お母さんを騙しよるほうが百倍辛かったんですね」とりわけ誰よりも身近な存在であるお母さんに打ち明けられないことが、どれほど苦しいことか。
「自分の言うこと、気持ちを理解して、ありのまま受け止めてくれる誰か」がそばにいてくれることで救われる子どもがいるのなら、まず「認めること」からはじめてみることで光が見えてくるのではないでしょうか。 -
高校は不登校生にとって、新たなスタートを目指せるチャンス。入試の日には、そんな子どもに向き合い、応援する付き添いのお母さんたちの姿も見られます。「去年のこと。学校で突然バタンとお母さんが倒れなさったんです。びっくりして、どうしました!? と声をかけると、号泣してるんです。
『2年半ぶりにこの子と一緒に外出ができました。この子の制服姿を見ることができました。今日はもうこれで十分です』って、お母さんが泣き崩れるんです。そして当の娘さんは、お母さんの背中をよしよしとさすっとるんですよ。また、もらい泣きです。やがて、試験開始が告げられます。子どもたちが試験用紙に名前を書きます。たまらんです。すぐ保護者控え室に走って行って『今、試験始まりましたよ。お子さん方、一生懸命名前書いてらっしゃいますよ』と伝えると、お母さん方、涙腺崩壊です。初めて会った同士のお母さん方が、お互いに肩を叩き合って『苦労したんですね。うちもこんなことがあったんですよ』って、即席の懇親会です」子どもがよしと踏み出せたなら、親子の関係性を深めたり、築き直す上で、また社会との接点をつなぎ直す上でも、高校生活は大切なスタートラインなのです。「いいんだよ」は魔法の言葉】「不登校」とはなにか?
『学級崩壊立て直し請負人』著者教育実践研究家菊池省三氏推薦!立花高校は、閉塞感漂う日本の教育に光を照らす学校です。読み終わった後、「一人の子を粗末にする時、教育はその光を失う」という言葉とともに、全ての子どもたちのことを、愛おしくて愛おしくてたまらない気持ちになるでしょう。本来あるべき教育の姿に気づかされます。
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