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【新規事業の成功事例3選】成功の理由

ビジネスを考えるときに注目するべき3つの「不」とは?リクルートや話題のビジネスが成功している背景にある3つの「不」についてご紹介いたします。

堀田 孝之 福山 敦士

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目次

  1. 〇 ビジネスの種は「不」の中にある!
     
    • 事例からビジネスの種を探る

      福山 別の切り口からもアドバイスしましょう。お客さんの悩みをリサーチするとき注目すべきは「不」です。
      堀田 ふ?
      福山  不安、不満、不平、といった感情です。 人がお金を出すサービスというのは
      これらの「不」を解消するものであることが非常に多い
      のです。これは、リクルートが企画立案の骨子にしている考え方でもあります。
      たとえば、次のような例です。
      タウンワーク:求人情報があちこちに散らばっていて、求める求人情報にアクセスできないという「不満」を解消するために、情報を1冊に集約した。
      ゼクシィ:高額なホテルウェディング以外の情報がないという「不満」を解消するために、ウェディングの多様な選択肢を提案した。
      福山 これらの例はわかりやすい「不満」ですが、実は人の「不」は顕在化していないことがほとんどです。新しいサービスが生まれて、はじめて今までが「不」だったことがわかるサービスでも大ヒットが見込めます。
      たとえば、次のようなサービスです。

      事例1:Uber Eats(ウーバーイーツ)

      Uber Eatsは、飲食店、配達員、消費者を同時にマッチングさせたモデルです。消費者はもともと、お寿司ならお寿司、ピザならピザと、目的を絞り込んで探す必要ががありました。しかしUber Eatsなら、出前を特定店舗だけでなく、一括で探すことができます。
      飲食店側も、通常の来店者をそのままに、新たな顧客層を宅配で獲得できるというメリットを享受できます。
      また、もともと宅配をやっていた店舗は、店舗か宅配か、どちらかに寄せたプロモーションができないという顕在化していない「不満」がありました。
      しかし、Uber Eatsが代わりに広告してくれるので、宅配における販促を店舗が負担せずに済むようになったのです。
      配達を行うのはレストランやUberの従業員ではなく、スキマ時間で収入を得たい個人であることも、働き手の潜在的な要望を捉えたビジネスモデルだといえます。

      事例2:退職代行サービス

      「代わりにやる」というのは、ビジネスの鉄板です。
      なかでも「退職を代わりに行う」ビジネスは秀逸でした。退職代行サービスは、退職を希望する人が3~5万円程度の費用を支払うことで、会社への退職の申し出を代行してもらえるサービスです。
      会社をやめたいけどうまくやめられない人の潜在的なニーズを捉えたサービスだといえます。
      最近は慢性的な人手不足により、どの会社も採用が難しいため、退職の申し出があると、多少強引な引きとめが行われるケースがあります。そのため、転職先が決まっていたのに退職できないケースや、上司がはぐらかして退職届が受理されないケースもあると聞きます。たとえ退職届が受理されたとしても、転職先の入社日前日まで残務処理に追われ、疲労しきった状態で新たな職場に出社するケースもあるのです。
      このような時代の流れを的確に捉えて、退職にまつわる顕在化していない「不安」「不平」「不満」を解消することでヒットしたサービスだといえるでしょう。

      事例3:コンビニコーヒー

      今や当たり前となったコンビニコーヒーですが、定着したのは2010年代で、その歴史は実は浅いです。
      会社勤めの人にとって、勤前は好みのカフェが開いておらず、自販機の缶コーヒーでは物足りなく、オフィスのコーヒーメーカーも社員みんなの好みを満たすものではない、といった顕在化していない「不満」がありました。
      そんな中、コンビニコーヒーはカフェで提供されるような本格的なコーヒーやカフェラテをオフィスで飲みたいという潜在的なニーズを捉えたサービスだといえます。
      コンビニにとっても、特に都心では店舗数の飽和、ドラッグストアの増加に伴って、客数が減少傾向にある中、コーヒーを来店のきっかけとすることで、来店客数、顧客単価ともに高めることができたのです。
      堀田 具体例を聞くとわかりやすいです!「不」に気づければ、大きなビジネスチャンスになるんですね!
      福山 気づくためには感性を磨くしかありません。普段の生活の中で、ちょっとした違和感をきちんと言語化し、何が違和感で、どんな状態が理想なのかを探し続けることで、感性は磨かれていきます。感性が鈍ると、日常に違和感を覚えづらくなります。
      違和感に気づいたり不満を持ったりしなければ、新しいサービスは生み出せません。 自分がユーザーの立場で感じるちょっとした「不満」こそ、普遍的なビジネスの種なのです。
人脈もお金もゼロですが、社畜で生きるのはもう限界なので「起業」のやり方を教えてください!

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堀田 孝之

福山 敦士

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