目次
- ○運動と食事の関係
- ○トレーニング後はできるだけ早く乳製品を
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運動と食事の関係
運動するタイミングは、体温がもっとも高くなりやすい夕方にするとよいといわれていますが、朝でも夜でもやらないよりやったほうがよいに決まっています。「食事は運動前と運動後、どちらがよいのか?」という質問もよくありますが、どちらでも中性脂肪を低下させたり、血糖値を改善する効果があることがわかっています。しかし、空腹状態で運動すると集中力が低下し、けがの原因になることもありますから、消化のよいバナナやおにぎりなどを食べておくとよいでしょう。朝食前にウォーキングやジョギングをする人は、必ず水分補給をしてから行いましょう。睡眠中はかなり汗をかいているため、早朝は脱水状態になります。特に血圧が高い、血糖値が高いなど生活習慣病予備軍の人は気をつけてください。マラソン大会などに出場するレベルでしっかり走り込む人や、筋力トレーニングをしている人は、空腹状態でのトレーニングは筋肉をエネルギー源として使ってしまい、疲労回復が遅れる原因にもなりますから、食事から3~4時間以上あいて運動する場合には必ず補食をとりましょう。仕事帰りにトレーニングする場合にも、分食の観点からおにぎりやパンなどの穀類を食べておくのがおすすめです。 -
トレーニング後はできるだけ早く乳製品を
先に述べたようにトレーニング後はできるだけ早く炭水化物とたんぱく質をとったほうがエネルギーや筋量増加に役立ちます。特にトレーニング後におすすめなのは乳製品です。乳製品に含まれるたんぱく質のアルブミンは体内の水分の回復に役立つこと、トレーニング後は成長ホルモンの分泌量も多いため、カルシウムも多く含む乳製品をとることで筋肉だけでなく、骨づくりにも役立ちます。筋肉がつくと、脂肪を使う場所が増えることになるので、結果的にやせやすくなります。乳製品はコンビニでも手に入りやすいこともあり、トレーニング後の補食に最適といえます。アスリートはトレーニング後、牛乳とオレンジジュースやグレープフルーツジュースを混ぜてよく飲んでいますが、炭水化物とたんぱく質が同時にとれるため、筋量アップだけでなく、疲労回復にも役立ちます。特にかんきつ類に多く含まれるクエン酸は、筋肉のエネルギー源であるグリコーゲンの回復も助ける働きがあります。
疲れやすい人の食事いつも元気な人の食事
第4章 やせにくい人の食べ方 太りにくい人の食べ方より
ところどころに、著者が栄養サポートをする世界で活躍するトップアスリートたちも食べていたレシピも掲載しています。簡単につくれるものばかりなので、ぜひお試しください。