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トップアスリートが実践する食生活とは【管理栄養士執筆】

ダイエットを始めようと思った時、どんな目標を立てますか?ダイエットを成功させた人の目標設定には共通点がありました。
そんな太りにくい人のダイエットの取り組み方を、トップアスリートたちをサポートしてきた栄養管理士の著書からご紹介します♡

柴崎真木(管理栄養士)

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目次

  1. ○1%の改善を積み重ねる
  2. ○やせることが目的ではない
  3. ○3日間の周期でバランスをとる
     
    • 1%の改善を積み重ねる

      毎日1%の改善を続けると1年で37.8倍になる、という有名な話があります。
      2008年の北京五輪でイギリス自転車競技チームは、トラック部門全10種目のうち7つで金メダルを獲得し、4年後のロンドン五輪でも同じ結果を残しました。それ以前はどうかというと、76年間で金メダル1つしか獲得したことはありませんでした。なぜ、そのようなチームをつくることができたのでしょうか?
      それは競技に必要とされるあらゆる要素を噛み砕いて分析し、各要素を1%改善すれば、その積み重ねによってパフォーマンスを劇的に向上できると考えて実行したからです。
      例えば、よく眠れる枕を使う、うがいと手洗いをする、など日常の小さなことからよいと考えられる行動を積み重ねていきました。私たちは目に見える大きな結果につながらなければ変化を起こす意味がないと考えがちですが、今日の出来事は突然起こるわけではなく、以前から少しずつ積み重ねられてきたものが大きくなった結果ですから、毎日できることから始めることがとても重要です。身体の変化は本来ゆっくり
      体脂肪の増えるしくみについては、先述したように1キログラム増えるには7200キロカロリー余分にとらなければ増えません。
      毎日クッキー2枚で100キロカロリー分のおやつを食べたとすると、2か月で1キログラム増えることになります。これを1枚にするだけでも体重は増えにくくなりますし、通勤時に一駅分歩いてエネルギーを消費するだけで増えることは防げるはずです。
      毎日1時間ランニングする、低カロリー食を毎日食べる、おやつを全部禁止にするなど、生活をドラスティックに変えてなくても、これを変えたらよくなるだろうなと思われること、続けられそうだと思うことを1つだけでも始めてみることをおすすめします。人は成功体験ができると、次はこれもできるかもしれないと、どんどん積極的に取り組めるようになります。
      以前、フィットネスクラブでダイエット教室をしていたときにはそのような人がたくさんいらっしゃいました。最初は運動も苦手、食事も制限できないと思われていたにもかかわらず、まずは週に1回運動する、毎食1種類でも野菜を食べる、お菓子を果物に置き換える、食事の前に水を飲むなど、やせることにつながる小さな目標、継続できそうな事柄から取り組み、それがクリアできたり、身体に変化が見られるようになると、さらに運動も積極的になり、食事も改善され、最終的にはやせるだけでなく、健康や生きがいもみつけて教室を卒業していかれました。
      残念ながら継続できなかった人の多くが、最初の目標設定が高すぎたり、改善項目を続けられそうもないことにしていたのが原因だと思われました。また、継続できなかった人は、1つできなかったからといってあきらめてしまいがちでしたが、成功した人は、1日できなくても、とにかく期間中に1日でも多く目標達成できる日をつくるという長い目で取り組んでいたように思います。
    • やせることが目的ではない

      アスリートの改善は「勝ちたい」「強くなりたい」という明確な目標があるので、それをモチベーションに取り組むことができますが、一般の人はなぜやせたいのか、健康になりたいのかという背景を理解することも大切です。「なぜやせたいのですか?」と聞くと、意外と「なんでだろう?」となってしまう人も多いのですが、例えば、経営者なら「やせることで健康になり、会社経営に支障がないようにする」ということかもしれませんし、家族の介護をしている人なら「やせることで健康になり、家族の介護をきちんとできるようにしたい」なのかもしれません。そうすると、モチベーションの保ち方や改善項目、方法も変わってくるはずです。
      アスリートでもときに目標を見失うことがあります。
      あるアスリートが減量中、なかなか体重が減らないことにいら立ち、食事を極端に減らしたり、抜いたりするようなことがありました。その姿を見て、「なんのために減量しているの? 勝つためだよね? 減量が目的じゃないよね?」と問いかけたところ、ハッとした表情で「そうですよね、やせて勝てなきゃ意味ないですよね」と、焦りを払しょくし、1つずつできることを行ったことで減量に成功 し、その年の国際大会ではメダルを獲得することができました。
    • 3日間の周期でバランスをとる

      食事は365日×3食、1年間に1095食ありますから、そのうちの何食を目標とする食事内容に近づけることができるかを考えるとよいと思います。
      また、何日も前に食べたものはなかなか思い出せないことも多いですから、調整するのは食事内容を覚えているうちにするのが望ましく、概ね3日間くらいの周期でバランスをとるのがよいでしょう。毎日完璧じゃなくても小さなできることをする、できなかったら次の日にするなど、1%を積み重ねることが成果につながります。
疲れやすい人の食事

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柴崎真木

クロスメディア・パブリッシング

第4章 やせにくい人の食べ方 太りにくい人の食べ方より

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