目次
- ◯昨日の24時間を、１時間単位で思い出してみよう
- ◯家事を頑張るだけじゃ、家族は巻き込めない
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昨日の24時間を、１時間単位で思い出してみよう
私が働いていたアイシンＡＷでは、出社から退社までの仕事内容と業務工数を知るために、１時間単位で何をしていたのかを毎日書き出していました。当たり前ですが、会社員が評価されるためには、組織の目標にどれだけ貢献しているかが大切。そこで、１時間単位で業務を振り返ることで、どれだけ重要な仕事に時間をかけているかが分かり、業務内容を抜け・漏れ・遅れなくカイゼンすることができたのです。例えば、「会議室の予約」「議事録の作成」「メールの返信」の時間はなるべく短縮し、「業務改善」「作業の標準化」「新しいカーナビの企画」の時間を増やしていくことで、業務の成果を上げやすくします。誰がやってもできる仕事は減らし、自分にしかできない仕事を増やすというわけです。また、そこでは常に「１時間」という時間の区切りを大切にしていました。例えば作成している資料が１時間継続してみて進まなかったら、一度そこから離れて他の仕事をする。そうすることで、改めて資料作成の際に突破口が見つかることが多くありました。 -
家事を頑張るだけじゃ、家族は巻き込めない
私はアイシンAWを退社してからも、１時間単位の書き出しグセが抜けず、手帳にやったことをメモする生活を続けていました。メモを続けてみて気づいたのが、「家事は雑務のカタマリ」であるということ。洗濯物をたたむ・ゴミを捨てるなどの家事は、ある意味誰でもできる仕事です。「私にしかできない家事」とは、例えば、子どもが喜ぶキャラ弁を作ってあげたり（私は苦手ですが）、家族の使いやすさを考えたリビングの模様替えなどです。主婦業だけに忙殺されないように、自分の時間を確保することは大切。特技を生かした地域ボランティアなどが考えられます。将来の目標に向けた英語や資格の勉強、筋トレなども当てはまりますね。誰でもできる洗濯やゴミ捨てなどの家事をいかに早く終わらせ、自分磨きのための時間を確保できるか。これにより、将来の自分や家族の目標に近づくことができ、「最近、頑張ってるね〜」と家族からの評価もアップして一石二鳥です。そんなわけで、私はこの１時間単位での自分の行動確認を、私が主催する自宅講座でのワークに取り入れています。講座の中でのやりとりは、こんな感じです。私 昨日の24時間の行動を、１時間単位で書き出してみましょう。
お客様 えーっ、昨日の晩ご飯さえまともに思い出せないのに、そんなの無理です……
私 ですよね。では、わかっている時間だけでいいので書いてみましょうか。
お客様 分かりました。頑張ってみます……。
私 この空欄の１時間、何をしていたか思い出せませんか？
お客様 うーん、なんとなくＴVを見ていたか、スマホを触っていたか……。
実際に１時間単位で何をしたかを書いてもらうと、埋まらない時間の多いこと！ そして、必死で記憶をたぐり寄せて出た答えが「ボーっとＴVを見ていました」とか「スマホを触っていました」。１日に1時間程度であれば問題ありませんが、何時間もそうやっていては、家族に貢献できていないし、自分のためにもなっていない気がしませんか。当然、家族を片づけに巻き込むこともできませんよね。ぜひ、あなたも昨日の１日を１時間単位で書き出すことをやってみてください。自分がいかに時間を浪費して、それでいて家族にほめられないことに文句を言っているのかがわかると思います。「自分にしかできないこと」を常に意識するようにしましょう。
トヨタ式おうち片づけ
PART 2 「なぜなぜ分析」でモノに対する自分の価値観を知るより
厚生労働省によると、働く女性は2013年時点で2804万人。そのうち96%が仕事と家事の両立で悩んでいます。そこで、トヨタグループの世界1No.1カーナビ企業「アイシンAW」で大活躍した著者が「やりすぎミニマリスト」時代の失敗経験を研究して身につけた、モノがリバウンドせずに家事を二時間時短でき、心まで豊かになれる「トヨタ式お片づけメソッド」を初公開します。
