目次
- ○カラダを温めること〈温〉
- ○バランスよい食事をすること〈食〉
- ○カラダの滞りを流すこと〈動〉
- ○心の滞りを流すこと〈想〉
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不調をなくすコツ❶
カラダを温める理想の体温は「36.5度」くらいといわれます。代謝が促され、免疫力や自律神経がきちんと機能する温度です。あなたの体温は何度ですか? もし35度台なら危険信号。きっと何かしらの不調に悩まされているはずです。「冷え」の厳密な定義はありませんが、この本では、体内循環によどみ、もしくは偏りがあること、と考えています。手足などカラダの末端の血流が悪い場合、決まったバイパスばかりに血液が流れて、その他の血管の血流が低下していることが多々あります。だから、流れていないところまでしっかり流す。そのためにはカラダを充分に温めることが重要なのです。女性のカラダは男性よりも筋肉量が少ないため、多くの人に冷えがあると考えられます。大多数がそうだからといって、冷えを軽視しないでください。カラダが冷えているということは、血流の悪いところがある、つまり体内のバランスが崩れている証拠。東洋医学では、「冷えは万病のもと」ともいわれますから、女性の多くは、カラダに不調を抱えているともいえるでしょう。たとえば、生理痛やPMS(月経前症候群)、頭痛、肌のトラブル、イライラ、落ち込みなど。あらゆる不調は、カラダを温めれば改善することも多いのです。人間は死んでしまえば冷えていきます。逆に、カラダを温めるということは、生命を続けていくこと、つまり健康につながるのです。 -
不調をなくすコツ❷
バランスよい食事をする理想の食事とは、肉類・魚類・卵・豆類などの「タンパク質」、植物性・動物性油脂などの「脂質」、パン・ごはん・麺類などの「糖質」、以上3つの栄養素がバランスよく含まれていることです。しかし現代人の食生活は、圧倒的に「糖質」に偏っています。「甘いものは食べないから私は大丈夫」と思っていたら大間違い。あまり甘みを感じない白米、麺類には、たくさんの糖質が含まれているのです。外食でも、パスタやラーメン、そば、うどんなど、糖質を含んだメニューが一般的です。私たちの食生活は、知らず知らずに糖質に偏っている。まずはこのことに気づきましょう。血糖値に問題ない人でも、糖質の摂りすぎは不調を招きます。たとえば、だるい、疲れやすい、集中力の欠如、イライラなどです。その理由は、糖質の摂りすぎによってインスリンが過剰に分泌されて、機能性低血糖症を招いたり、ビタミンB群が欠乏したりと、栄養がアンバランスになるからだと考えられます。ところが、「主食を減らしましょう」というと、「日本人の主食は米ですよ?」と反論する人が必ずいます。けれど、日本人が米を食べるようになったのは歴史的にみてごく最近のこと。稲作以前の縄文時代のほうがずっと長いのです。また、かつて砂糖は贅ぜい沢た く品でした。戦後、安価になってから、糖尿病患者が増えたともいわれます。もちろん糖質はすばやくカラダのエネルギー源となってくれるすぐれた栄養素ですし、甘いものは疲れた心やカラダを幸せにしてくれます。ですから、完全に糖質を抜くのではなく、摂りすぎているぶんを見直して、別の栄養素を補うのがベスト。タンパク質のほか、ビタミン、ミネラルなどをとり入れてバランスよい食事を心がけましょう。足りない栄養素はサプリメントで補うのもひとつの手です。まずは主食を減らし、その他の食材やサプリメントで、自分に合う食生活を組み立ててみてください。 -
不調をなくすコツ❸
運動でカラダの滞りを流す「運動」がカラダによい理由は、カラダを動かすと筋肉が働き、血流を促進してくれるからです。逆に、運動不足は、血流の滞る冷えたカラダをつくり出してしまいます。しかし、カラダの一部だけを動かしていても、全身の不調はなかなか改善しません。じつは、毎回同じ運動をくり返すことが、不調や痛みの原因にもなっているのです。同じ動きばかりをくり返すと、同じところだけに血液が流れてしまいがちです。たしかに特定の部位だけは血流がよくなりますが、ほかの部位は血流が促進されず、滞ったままでしょう。「温」「食」で述べたとおり、大事なのは偏らないこと。ひとつの食材を食べ続けても健康にならないのと同じで、運動も決まった動きだけでは全体の滞りを改善できません。ですから、「いろんな動きを試してみる」「いつもとは違う動きをとり入れてみる」。これがポイントです。たとえばウォーキングをするとき、平坦な道ではなく、でこぼこした道を選んでみましょう。山道などを歩くと筋肉は不安定な地面に合わせて、歩きながらバランスをとります。ほかにも、会社の最寄り駅の隣駅で降りて、会社まで歩いてみる。きのう上半身をストレッチしたら、今日は下半身のストレッチに変えてみるなど、いつものルールにのっとるのではなく、視点を変えると、全身を使うようになり、滞っていたところに血液が流れ込みます。そして今まで気づかなかったカラダの使い方やクセ、ゆがみに気づくのです。どれもすぐにできるものばかり。日常生活や仕事の合間、いつもの体操にプラスしてみましょう。 -
不調をなくすコツ❹
心の滞りを流す冷えないように心がける。バランスよい食事をする。一生懸命運動をする。これまで紹介した「温・食・動」はどれも大切なことです。これらのベースになるものが「想」、つまり「想うこと・心で感じること」です。「想」は、人間が生きるための原動力といっても過言ではありません。いくらカラダが健康でも、つねにストレスフルだったり、ひとつのことに執着しすぎたりしていると、遅かれ早かれカラダに不調となって現れます。実際、イライラやけんかは、興奮して交感神経の働きが高まりやすく、アドレナリンが分泌されて血液が固まりやすい状態に。すると血流も悪くなって不調も出やすいのです。カラダだけではなく内面にも目を向けて、心の滞りを流してみましょう。たとえば、夫婦や恋人、親子のけんかの理由や、仕事や人間関係の悩みは、いつも同じではありませんか? こうやってイライラや、ストレスをためるのも心の滞りの原因のひとつ。これを防ぐには、まず自分の思考が同じところをグルグル回っていることに気づき、そのループをくり返さないことです。「このままだとけんかになるな」と感じたら、その場を離れる。「この集まりはトラブルになるコースだな」と感じたら、誘いを断る。つまり、そのコースを自ら外れてみることが大切です。また、「◯◯に決まっている」と決めつけると、結局いつも同じ結論に至ります。短絡的に結論を出さずに、ときには、別の方法を考えてみましょう。意外と思考には偏りがあるのです。健康になりたいと願っているだけでは、何も変わりません。できることから、始めてみませんか? 気に入ったコツからでよいので、実践することで、カラダと心が喜ぶ声に耳を傾けてみましょう。世界が変わって見えるかもしれません。そして何より、新しい自分と出会えるかもしれません。
「バナナを食べるとやせる」「タマネギを食べると健康になる」「◯◯ストレッチを一日30回するだけで肩こりが改善する」。そんな健康情報に振り回されていませんか? テレビやインターネットには「これこそカラダによい!」という、わかりやすい言葉があふれています。タマネギさえ食べていれば健康になれるのなら、こんなにかんたんなことはありません。でも、さすがにそれはちょっと違うと思いませんか?
そもそも、健康な状態とは何でしょう?
健康診断の数値が正常値であることでしょうか?
診断の結果がよくても不調を訴える人は多くいますし、数値が悪くても病気をせずに長生きする人もいます。
じつは、「健康の正解」なんて存在しないのです。
ただいえることは、全身の細胞がしっかり機能していること。これが健康の基本中の基本です。そのためには、血液を通じて、全身に必要な酸素と栄養分をいき渡らせ、老廃物を回収して体外に排出する――。スムーズな体内循環にしてあげましょう。
要は「滞りをなくし、血の巡りをよくすること」が大事なのです。
体内循環が低下すると、カラダが冷え、代謝が悪くなり、免疫力や自律神経の調整が低下します。その結果、肩こりや頭痛、便秘、疲れ、生理不順などの不調を引き起こし、重篤な病気を招くこともあります。
そうならないためには、どうすればよいのでしょうか?
頭痛のたびに鎮痛剤を飲む。便秘のたびに下剤を飲む。薬に頼れば一時的に症状は治まりますが、根本的な解決にはなりません。血流を促し、体内循環を整えることこそが、自分で自分のカラダを治そうとするパワー、つまり自然治癒力を高めるのです。
オトナ女子の不調をなくすカラダにいいこと大全
序章より
その不調、このまま放っておいて大丈夫? 本来のカラダの力をとりもどす今すぐできる健康のコツ 薬を手放せない頭痛、治りにくい肌荒れ、原因不明のイライラ、 カチカチの肩こり、つらい便秘、憂うつな生理痛、 一年中手足が冷える冷え性、寝ても取れないダルさ、… 病院に行くほどでもないけれど、いつもなんとなくこんな不調が続いている。 前はもっと元気だったのに… そんなオトナ女子が抱える体と心のお悩みを元から解消! 今日からすぐにできる身体に良い行動や習慣を沢山紹介します。 イラスト入りで丁寧な解説だから分かりやすい!