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糖質制限とカロリー制限、どちらがダイエットに適しているか?【医師監修】

近年「糖質オフ」という言葉をよく耳にしますが、糖質が減るということは体にどのような影響があるのでしょうか。糖尿病をはじめとする生活習慣病や肥満治療を専門としたクリニックを開設した医師の著書からご紹介します。

牧田善二(AGE牧田クリニック院長)

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目次

  1. 制限すべきはカロリーではなく糖質
     
    • 制限すべきはカロリーではなく糖質

      血糖値が上がると太り、下がるとやせると説明しました。つまり、血糖値を上げない食事をしていれば、太りません。血糖値を上げない食物とは、糖質オフの食事のことで、ご飯、パン、麺と菓子、甘い飲み物などを控えることです。
      現在、日本人は摂取エネルギーの60%を糖質から摂っていると言われています。皆さんの食事は、いかがでしょうか?
      りんごダイエット、バナナダイエットなど、単一食材に頼るダイエットをしたことのある方もいらっしゃると思います。1食500キロカロリーに抑えた食事法なども流行中です。しかし、カロリーを抑えても、実は根本的にやせるわけではありません。現在、私たちの多くは、基本的に1食500キロカロリー以上の食事をしていますので、カロリー摂取量を減らせば、糖質量も減るため、当然やせるのです。
      しかし、カロリー制限をすると、体内のエネルギーが減るので熱を起こす力が弱まり、代謝する力も弱まります。代謝によって栄養が分解されたり結合したりしますが、その結合によって熱が発生しエネルギーを消耗させるので、代謝が落ちると食べたものを燃焼しにくくなり、脂肪が体内に残りやすい体になるのです。
      一方、糖質オフなら、炭水化物を抜く以外の制限はありません。肉も魚もチーズもナッツも、アルコールもOKです。たんぱく質も十分に摂れて、栄養が偏ることもありません。
      この炭水化物を抜くダイエット法は、アメリカの医学博士ロバート・アトキンスが考案したアトキンス式ダイエットとも呼ばれています。数々の論文でこのダイエット方式の有効性が証明されており、2008年には医学誌としてもっとも権威ある『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』で、カロリー制限をするダイエットよりも糖質制限の方が、体重の減少に効果があったことが発表されました。さらに血糖値、インスリン、中性脂肪に対して、よい効果が得られたことも報告されています。つまり、確実に効果があるということが、医学的に証明されているのです。
      会社の健康診断などで肥満を指摘されると、カロリー制限による食生活の見直しを指導されることが多いようですが、カロリー制限では一時的にしかやせません。糖質を摂っている限り、体脂肪は減らないのです。やせるのは、糖質オフです。

糖質オフのダイエット献立

牧田善二

法研

Part2 糖質オフダイエットはやせるより

本書では、糖質オフでありながら、バランスよく、美味しく食べられる「献立」を紹介します。そのほか、糖質オフの食事が体にどのように作用して痩せるのか、という理論から、糖質オフ食材、糖質オフと糖類ゼロの違いまでを、わかりやすく解説。

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