目次
- ○食生活の見直しで肩こりを改善する
- ○肩こりの解消に効果的な食品とは?
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食生活の見直しで肩こりを改善する
食生活も肩こりに関係があります。これまでの食生活を見直して、肩こりの改善につながる、血行障害や筋肉疲労の改善効果が期待できる食品には、どのようなものがあるのでしょうか。血行を促進する栄養素の代表といえば、まずビタミンEが挙げられます。ビタミンEは、アーモンドやヘーゼルナッツ、クルミなどの種実類、うなぎ蒲焼き、はまち、たらこ、マトン、アボカド、かぼちゃなどに多く含まれています。また、不飽和脂肪酸の一種であるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)も、動脈硬化を予防して血行を促進する作用があります。DHAやEPAは、いわし、あじ、さば、さんま、まぐろなどの背の青い魚に豊富に含まれています。首や肩のこりや痛みをもたらす筋肉疲労は、乳酸という疲労物質が血行障害によって体外にうまく排泄されず、筋肉内に蓄積されるために起こります。この乳酸の排泄を促進するのがクエン酸です。クエン酸をとることで、乳酸の生成を抑えることもできます。クエン酸は梅干し、レモンやグレープフルーツ、夏みかん、いちご、桃などに多く含まれています。私たちのからだを形づくる細胞や筋肉などの組織は、タンパク質からつくられています。つまり、肩こり予防のため筋力をつけるには、タンパク質を積極的にとる必要があります。タンパク質は、牛や豚の赤身や鶏のささみ、魚などに多く含まれています。また、筋肉の動きを助けているのが、カルシウム、カリウム、マグネシウムといったミネラルです。牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品や、小魚などに多く含まれるカルシウムは、骨の材料になるだけでなく、筋肉や神経が正常にはたらくために欠くことのできない栄養素です。バナナ、キウイフルーツ、アボカド、あんず、じゃがいも、里いも、切り干し大根などに多く含まれているカリウムは、筋肉の収縮を助けています。一方、筋肉の弛緩にはたらいているのがマグネシウムです。マグネシウムは、アーモンドやカシューナッツなどの種実類、大豆、納豆や豆腐、ゆば、豆乳などの大豆製品、ごま、玄米、ほうれん草などに多く含まれています。タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素はそれぞれはたらきが違い、体内でお互いに作用しながらはたらくので、バランス良くとることが大切です。医師に相談することなくサプリメントなどを大量摂取すると、かえって不調を招くことがあります。以上を参考に食生活を見直して、不足を補い、魚や野菜、きのこ、海藻類などを中心に、さまざまな食品をバランス良くとるようにしてください。からだのコンディションを良くしておくことが、肩こりの予防には大切です。 -
肩こりの解消に効果的な食品とは?
血行を促進する栄養素ビタミンE
アーモンド、ヘーゼルナッツクルミなどの種実類、うなぎ蒲焼き、はまち、たらこ、アボカド、マトン、かぼちゃなど
DHA・EPA
いわし、あじ、さば、さんま、まぐろ、ぶりなど
クエン酸
梅干し、レモン、グレープフルーツ、夏みかん、いちご、桃など
筋肉をつくるタンパク質
牛・豚の赤身、鶏のささみ、魚など
筋肉のはたらきをスムーズにする栄養素カルシウム
牛乳、チーズ、ヨーグルト、小魚、海藻類など
カリウム
バナナ、キウイフルーツ、アボカド、あんず、じゃがいも、里いも、切り干し大根など
マグネシウム
アーモンド・カシューナッツなどの種実類、大豆、納豆・豆腐・ゆば・豆乳などの大豆製品、ごま、玄米、ほうれん草など
首・肩の痛みとこりを解消する
第4章 首・肩のこりを治すより
多くの人が悩まされている首や、肩周辺の痛みやこりと不快感。たかが肩こりと放置すると、さらに頑固な痛みに変わります。本書では、肩こりのしくみや原因とともに、肩こりと間違えやすい病気、首や肩周辺にあらわれる疾患、根本的に治す方法などをやさしく図解します。