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【医師監修】お酢の効果と適切な摂取頻度

酢たまねぎや酢しょうがなど、最近さまざまな食材を酢漬けにして食べる健康法を耳にする機会が増えました。その効果についても様々な方面から取り上げられていますが、どのような点でお酢は優れているのでしょうか。テレビや雑誌などでも幅広く活躍されている医師による解説をご紹介します。

栗原毅

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目次

  1. ○酢は血管を広げ、血管疾患を強力に防いでくれる
  2. ○便秘解消、脂肪の分解、肌荒れの予防にも役立つ
  3. ○時々ではダメ。毎日とって健康効果を実感
     
    • 酢は血管を広げ、血管疾患を強力に防いでくれる

      酢たまねぎ、酢しょうがなどが火付け役となり、さまざまな食材とお酢を合わせた酢漬け健康法が健康意識の高い人の間で再評価されています。それは、酢の素晴らしい健康効果が再認識されるとともに、実際によい効果をもたらしているからでしょう。
      では、お酢はなぜ体にいいのでしょうか。まず、注目したいのは、酢の主成分であり、酸味のもとになっている酢酸の働きについてです。酢酸は、私たちの体に吸収され、細胞に入り込むと「アデノシン」という物質を発生させます。
      このアデノシンは、血管を広げて血圧や血糖値の上昇を抑えたり、血栓ができるのを防いだりする働きが認められています。
      また、酢は古くから「疲労回復や夏バテ対策によい」といわれ、重宝されてきました。実は、これも酢酸による効果です。
      酢酸は体内でクエン酸という物質に変わり、私たちが生きていく上で欠かせない、エネルギーの生産を促します。
      エネルギーは「クエン酸回路」という生産工場で作られているのですが、仮にクエン酸が不足すると、この回路が正しく働かなくなって、エネルギーがうまく生産されなくなってしまいます。
      ところが、酢を積極的にとることで、体内にクエン酸を供給できれば、クエン酸回路が正常に動き、エネルギーの生産が活発になるため、疲れやだるさが改善するというわけです。
    • 便秘解消、脂肪の分解、肌荒れの予防にも役立つ

      加えて、酢酸には腸壁を刺激して、ぜん動運動を活発にする働きもあります。腸内環境が整えば、便通がよくなって悪玉菌が減るのはもちろん、新陳代謝が高まるため、脂肪や糖の分解が進み、肥満の解消につながることが期待できます。
      また、酢のアミノ酸は内臓脂肪と血中脂質を抑えることから、メタボリックシンドロームや脂質異常症を防ぐといわれています。
      さらに、クエン酸は肌の新陳代謝を活発にして肌トラブルを予防。胃酸の分泌を促す働きもあるため、食欲不振や胃弱にも効果的でしょう。
      加えて、強力な抗菌・殺菌作用は口内環境を整え、口臭や歯周病を防いでくれます。
    • 時々ではダメ。毎日とって健康効果を実感

      ただし、「酢を時々とる」程度では、このような健康効果を得ることはできません。毎日長期間続けることが大切です。
      とはいっても、酢には独特のツンとした酸味がありますから、飲むのには抵抗があるという人も少なくないでしょう。
      そんな人にもぜひ試してほしいのがさまざまな食材を酢で漬けた酢漬けです。食材のもつ甘みや風味が酢に加わることで、酢の酸味を体内に取り込みやすくなります。
      それだけではありません。食材と合わせることで、それぞれの健康パワーが相乗効果を発揮し、お互いの働きがより強くなることが期待できるのです。
      まずは、一番気になっている症状に効果のある食材を選び、酢漬けを作ってみましょう。味に飽きてしまったら、酢の種類を替えてもかまいません。
      自分好みの味を見つけて、毎日少しずつでもお酢をとる習慣をつけることが健康への近道です。酢漬け生活で、糖尿病や高血圧、肥満をはじめとした生活習慣病を一掃してはいかがでしょうか。

      酢のパワーが高血圧や糖尿病を防ぐ!

      酢のパワーが高血圧や糖尿病を防ぐ

      酢酸がアデノシンを発生。アデノシンには血管を広げて、血液をサラサラにする働きがある。また、血栓ができるのを防ぐ作用もあるため、高血圧や糖尿病に有効な成分と考えられている

      酢はこんな症状に効果的

      ・糖尿病

      ・高血圧

      ・血栓

      ・疲労

      ・便秘

      ・肥満

      ・肌トラブル

      ・口臭


       栗原クリニック東京・日本橋院長 栗原 毅先生のプロフィール

       1951年生まれ。78年、北里大学医学部卒業。東京女子医科大学教授、慶応義塾大学教授などを経て、2008年に栗原クリニック東京・日本橋を開院。医学博士。日本血流血管学会理事、日本消化器病学会評議員などを兼務。テレビや雑誌など、幅広く活躍。『チョコは糖尿病によく効く、ヘモグロビンA1c がこんなに下がった』(主婦の友社)など著書多数

やせるお酢活用術

健康編集部

主婦の友インフォス

酢の健康パワーより

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