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皮膚科医おすすめ!化粧水の正しい使い方

スキンケアの基本とも言える化粧水ですが、なぜ化粧水をつけるのか、その目的をご存知ですか?保湿だと思われている方も多いと思いますが、それは本来の目的ではないと皮膚科医・小林智子さんは言います。では、本来の目的とは一体何なのでしょうか。正しい化粧水のつけ方とともにご紹介します。

小林智子(皮膚科医)

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目次

  1. ○化粧水は手でさっと 軽く押さえるようにつけるだけで十分。
     
    • 化粧水は手でさっと 軽く押さえるようにつけるだけで十分。

      スキンケアの基本中の基本、といえば化粧水を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
      ところで、化粧水は肌をしっとりと潤すもの、保湿するものと思っている方がたくさんいらっしゃいます。
      このイメージは、「肌の奥までぐんぐん浸透する」「しっとり潤う」「もち肌になれる」といった化粧水の宣伝の影響がとても大きいからだと思います。
      私(小林智子)もスキンケアデビューしてからしばらくは、化粧水だけで保湿は十分だと思い込んでいました。
      しかし、化粧水の本来の目的は、保湿ではないのです。
      化粧水の本来の目的は、実は保湿することではなく、水分補給と、次に使う乳液やクリームがまんべんなくスムーズに塗れるように肌全体を整えることです。
      化粧水は油分ではなく水分でできています。化粧品が届くのは、前項でもお話ししたようにせいぜい表皮の1番表面の角層まで。「ぐんぐん浸透する」などと謳っている化粧品も、よくよく見ると小さい文字で「※ただし角層まで」、と書かれています。
      角層の厚さはわずか0・01 〜0・03ミリで、常に20〜30%程度の水分量がキープされています。
      たしかに、化粧を落とすことで肌に塗られていた油分が取れ、角層の水分量が蒸発しやすくなるため、化粧水をつける前は水分量が減少しがちです。ですが、その状態で化粧水をつけたとしても、再びほどよい角層水分量に戻るだけですので、化粧水をつければつけるほど肌に水分が浸透するか、というとそんなことはないのです。
      ですから、化粧水をたくさん肌に浸透させようと、化粧水を含ませたコットンで長時間パックする、大量の化粧水をバシャバシャ使う、手でパッティングするなど様々なお手入れ方法が出回っていますが、これらはすべて誤ったやり方です。
      化粧水をつけて水分量を整えた状態から、保湿力を高めて肌を保護するのが、油分でできている乳液・クリームです。
      ここで、スキンケアで1番重要なことを確認すると、摩擦など肌の負担になるようなことをしない、ということでしたね。
      この乳液・クリームを肌にまんべんなく、かつ摩擦を極力少なくスムーズに塗るために化粧水が一役買う、というわけです。
      さらに、化粧水は角層を柔軟にする効果があります。そのため化粧水をつけた場合では、つけない場合と比べて乳液・クリームがより浸透し、保湿効果がアップします。
      化粧水はスキンケアにおいて必須アイテムではありますが、化粧水だけで肌は保湿できません。それにもかかわらず、「化粧水の効果を期待しすぎている」ようなスキンケア方法が多く目につきます。
      基本的に化粧水は、顔全体に手のひらをつかって軽く押さえるようにつけるだけで十分。
      手の込んだやり方は、その間にも水分が蒸発してしまいますし、肌への摩擦が増えることにもつながりますので今日からすっぱりやめましょう。

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