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皮膚科医がおすすめする化粧品の選び方

よく、「高い化粧品を若いうちから使っていると肌が甘やかされる」「安い化粧品では効果がない」など基礎化粧品に関して色々な噂を耳にします。実際、基礎化粧品選びに値段は考慮すべきなのでしょうか。皮膚科医執筆の著書から、化粧品の効果と合わせて選び方のポイントをご紹介します。

小林智子(皮膚科医)

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目次

  1. ○高価な基礎化粧品で得られる心の満足感は捨てたものではない。
     
    • 高価な基礎化粧品で得られる心の満足感は捨てたものではない。

      ここからは化粧品の選び方についてお話ししていきたいと思います。
      よく、「高い化粧品を若いうちから使っていると肌が甘やかされる」「安い化粧品では効果がない」など基礎化粧品に関して色々な噂を耳にします。
      実際、基礎化粧品選びに値段は考慮すべきなのでしょうか。
      選び方について考える前に、まず化粧品の効果について知っていただきたいことがあります。
      化粧品は、薬ではありません。そのため、例えば「この化粧品でアトピーの症状が改善します!」というようなことは、決して言ってはいけないことになっています。
      ある化粧品を使ってアトピーがよくなった、とおっしゃる方はいらっしゃいます。しかしそれは化粧品によってアトピーがよくなったのではなく、その化粧品がたまたまその人の肌質に合っていて、乾燥などの症状が落ち着いたから、なのです。
      つまり、化粧品選びの最大のポイントは「どのような効果があるか」ではなく、「実際につけてみて自分の肌質と合っているか」です。これは非常に普遍的なこと。
      それにもかかわらず、化粧品会社は、消費者の購買意欲を常に高めるために、あたかもその化粧品が肌の悩みを解決してくれるかのような宣伝文句をならべます。
      そして、旬な女優さんを使ったりパッケージを工夫したりしてわたしたちに錯覚を与えてきます。
      化粧品1本当たりに最もコストがかかっているのは広告やパッケージに対する費用だと言われています。そのため「口コミが高い」ものや「多くの芸能人が使っているもの」が必ずしも誰にとってもいい化粧品であるというわけではないのです。
      極論を言えば、安い化粧品と高価な化粧品とで、実はその成分に大きな違いはありません。
      例えば化粧水は、そのほとんどが水と保湿成分のグリセリンでできています。また有名な話では、青い缶で有名な安いクリームと海外の某メーカーの高級なクリームの成分がほぼ同じ、という話もあります。
      中には安い化粧品の安全性を心配される方もいますが、日本の場合、化粧品は薬事法によって一定の基準が設けられているため、プチプラであっても安全性が高いと言われています。
      しかし実際、わたしたちのほとんどは安い化粧品よりも高価な化粧品を使った方が高い満足度を感じます。
      それは、化粧品が単に皮膚の状態を繕うだけでなく、使うことによって気分がよくなったり自信がもてるようになったりと、気持ちの面でも高めてくれる効果があるからです。そのため高価な化粧品の場合、高いお金を出したことで化粧品によって内側から高められている、という感覚をより感じやすくなり、満足するのです。
      私(小林智子)は、このように気分が上がることも化粧品選びに重要な要素だと考えています。
      実際に私もクレンジング、化粧水などほとんどはドラッグストアで売っているような安いものを使っていますが、クリームは少し高額なものをデパートで購入し、変化をつけています。
      もちろん使用してかぶれなどの肌トラブルが起こるような化粧品は論外ですが、毎日使う化粧品だからこそ、気持ちよく使えるものが1番。
      使用したときのフィーリングもぜひ考慮して選んでみてくださいね。

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小林智子

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