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口呼吸と鼻呼吸カラダに良いのはどっち?

セルフチェックでおなかがほとんど動かなかった方の体は、本人にその自覚がなくても、今、かなりの緊張状態にある可能性が高いことはご存知でしょうか?
この記事では、腹式呼吸をしたあと、体内ではどんな変化が起こるのかなどを紹介します。

藤 麻美子

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目次

  1. ○胸式の浅い呼吸と「緊張・冷え・血行不良」
  2. ◯まず「口を閉じる」ことから始めよう
     
    • 胸式の浅い呼吸と「緊張・冷え・血行不良」

      セルフチェックでおなかがほとんど動かなかった方の体は、本人にその自覚がなくても、今、かなりの緊張状態にある可能性が高いでしょう。肩や背中のコリがないか、ストレスがたまりすぎていないか、ネガティブな思考をしがちではないか、日々の生活をちょっと振り返ってみてください。

       

      一般に男性は腹式呼吸が多く、40歳以上の女性は胸式呼吸が多いといわれますが、忙しい現代人は、概して呼吸が浅くなりがちです。
      呼吸が浅いと酸素を効率的に体内に取り込めず、血行不良や冷えの原因になります。また、緊張すると自律神経のうちの交感神経が優位に働くため、心拍数も血圧も上昇しやすくなります。緊張がピークになれば、息があがり、心臓もドキドキ、血圧も急上昇……これが日常的になり、長期間続いてしまうと、あらゆる〝病気のもと〟を呼び寄せてしまうでしょう。
      でも、大丈夫です。呼吸の仕方を変えれば、緊張は自然に取り除けます。

       

      現在、私は呼吸法のセミナーを全国各地で行なっていますが、その受講生の中にも、セルフチェックの段階では「呼吸でおなかが動く感覚自体をつかめない」という方もいます。でも、セミナーを終える頃にはコツがわかり始め、
      「おなかで呼吸したら、気分も体もすごくラクになりました」
      「とてもいい気持ちです」
      と喜んでくれます。おなかを意識してゆっくり吐く腹式呼吸をすると、体も心も芯からほぐれ、直後からよい変化があらわれるのです。

       

      では、腹式呼吸をしたあと、体内ではどんな変化が起こるのでしょう?
      簡単にいうと、胸式呼吸とは逆の反応です。
      深く息を吸えば体内にたくさんの酸素が取り込まれ、血流はよくなり、体温も上がります。自律神経もリラックス時に働く副交感神経が優位になるため、呼吸とともに脈拍もゆっくりペースになり、血圧も安定します。
      呼吸を変えると、ただそれだけで体内環境がたちまち塗り変わるのです。さらに、おなかを使った深い呼吸が日常的にできるようになると、免疫力が上がり、病気にかかりにくい体に変わっていきます。

       

      まず「口を閉じる」ことから始めよう

       

      受講生の方にたまに質問を受けるのは、
      「呼吸は鼻と口ではどちらがいいでしょうか」
      ということです。
      この答えはシンプルで、「鼻での呼吸がいい」といえます。病気にかかりにくい体を目指すために、普段の呼吸を口でしている方は、これを機に、鼻での呼吸に変えることをおすすめします。
      鼻は私たちの体を菌や異物から守る大事なフィルターです。口から息を吸うとそのフィルター機能が働かないため、病気になるリスクが上がります。口呼吸をしていると口臭の原因になるという話もあります。
      また、無意識の呼吸においては、口呼吸より鼻呼吸のほうが、深くしっかりと息を吸うことができます。
      以前、高校で教員をしていたときの経験では、口をぽっかり開けて呼吸をしている生徒は、鼻で呼吸をしている生徒より落ち着きがなく、成績面でも今ひとつでした。
      胸式の呼吸から腹式の呼吸に切り替えていく中で、ぜひ、鼻呼吸を心がけてみてください。

毎朝10回の「深い呼吸」で体が変わる

藤 麻美子

文響社

呼吸は1日2万回。その質が悪いと「隠れ酸欠」→あらゆる不調の原因に!疲れ・冷え・ネガティブ思考・痛み・不眠・ストレス・血流不足・自律神経の乱れ・老化・むくみ・更年期障害・生活習慣病…普段の呼吸だけでは、じつは酸素不足です。「お腹の底まで息を吸う」1日3分間の習慣で、無意識の2万呼吸の1回1回を、ほんの少しずつ深くする。たった10回の呼吸から、誰もが心と体を整えられるのです。

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