目次
- ○下ばかり見ていたらもったいない
- ○自分の機嫌は自分で取る
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下ばかり見ていたらもったいない
ある番組で、野村真美さんと登山をする企画があり、それ以来、登山が好きになりました。野村さんとの登山を通して、「登山は心のスポーツだ」ということに気づくことができました。登山は、一歩一歩登るためそれほど体はきつくないのですが、心が「もうやめたい」と思うときつくなるのです。登山のいいところは、つらかったとしても、一歩一歩進んでいけば、必ず頂上につくところです。あるとき富士山に登ったことがありました。3回目の登山だったので、少しずつ山には慣れていたのですが、そのときはすごく寒くて眠かったんです。日中登り続けて、数時間の仮眠を挟んで夜の22時に山小屋を出発したのですが、あまりにも眠かったので、ずっと下を向いて歩いていました。途中、ツアーの人が「ちょっと休憩して、上を見てみましょう」と言いました。「上かよー。めんどくさいな、眠いなあ」と思いながら、上を見ました。その瞬間、大きな流れ星が見えたんです。私は、流れ星を見たのが生まれてはじめての経験だったので、心が震えました。それまで、「疲れた」とだけ思って、下ばかり見てたのですが、上を見ることの大切さをそのときに教えてもらいました。今だと、街を歩いているときもスマホばかり見ている人が多いかもしれません。けれども上を向いてその場の空気や自然を感じると、思いのほか、心がときめくことがあるんだなと思いました。 -
自分の機嫌は自分で取る
人間だから、機嫌のいい日も悪い日もあります。でも、機嫌が悪いことで得をすることはありません。前に演歌歌手の小林幸子(こばやしさちこ)さんから、「自分の機嫌は自分で取ろう」という言葉を教えていただきました。確かに、大人になったら自分の機嫌なんて誰も取ってくれません。そう学んでからは、今日はブルーだなという日は、大好きなケーキを買ったり、お気に入りの香水を使ったりするようになりました。些細なことかもしれませんが、自分の気持ちが少しでもプラスになることを知っていたら、毎日が少し上向きます。Point
・受け身にならず、自分から「幸せ」や「楽しさ」をつかみにいく
先日、「楽しさは、行動の先にある!」と思える出来事がありました。
それは仕事で疲れがたまっていて、オフがあったら一日中寝ていたいと思ったときのことです。アクティブな友だちが「釣りに行こうよ」と言い出しました。
心は行きたいと思うのだけれど、体はぐったり疲れていて……。でも、なんとか体にムチ打って出かけたら、その釣りがものすごく楽しかったんです。
台風が来ているタイミングでしたが、雨に打たれ、風にやられている私の姿を見た友だちが大爆笑したり、隣に居合わせたおじさんが突然鯖をくれたり、雨上がりにきれいな虹を見ることができたりと、楽しいことが目白押しだったんです。
そのときに思いました。こういう時間で人生を豊かにしていかなきゃだめだ、と。
「楽しさ」や「幸せ」は、向こうからやってくることもあります。でも、自分で行動したほうが、よりたくさんの「楽しさ」や「幸せ」に出合えると思ったんです。
そのことがあってから、疲れていてもできるだけ行動するようになりました。
もちろん休む日もあるのですが、出かけるかどうか迷ったら、出かけるようにしています。そうすると予想もしない何かに出合えることが多くて、逆に翌日は心が豊かになっています。
心と体はつながっているので、心が豊かになれば疲れなんて吹っ飛びます。
誰とでも3分でうちとける ほんの少しのコツ
Chapter6 凹んだときに浮上するコツより
「王様のブランチ」(TBS系列)のリポーターとして10年。 アイドルやお笑い芸人、女優、 芸能界の大御所にいたるまで、 初共演のゲストと軽妙なトークを繰り広げてきた著者が、 どんな相手とでも楽しく会話し、 場の雰囲気をよくするためのコツを解説します。