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心の痛み、怒り、攻撃性、自己否定、孤独感に陥った時の対処方法

風邪をひいたとき何をしますか?多くの人が薬を飲んだり、暖かくして寝たりしますよね。
体の不調を手当てするように、心の不調もケアが必要なのです。拒絶体験で受けた傷を手当する方法をご紹介します。

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目次

  1. ○手当ての前に知っておいてほしいこと
  2. ○手当てA 自己否定を言い負かす
  3. ○手当てB 自信を注入する
  4. ○手当てC つながりの感覚を取り戻す
  5. ○手当てD 痛みへの感度を下げる
  6. ○こんなときは専門家に相談しよう
     
    • 手当ての前に知っておいてほしいこと

      拒絶体験による主な症状には、強い痛み、怒り・攻撃性、自己否定、孤独感の4つがあり、それぞれに適した処置が必要になります。
      傷を悪化させないためには、早めの手当てが肝心です。ここで紹介するのはあくまでも応急処置なので、すでに合併症を引き起こしたような重い症状には適用できません。この章の最後に重症かどうかの見分け方を示しますので、当てはまる場合は無理をせずに心の専門家に相談しましょう。
      ここにあげる治療法には、特定の症状に特化したものもあれば、複数の症状に効くものもあります。使用する順番に並べているので、AからDの順に試してください。
      手当てA(自己否定を言い負かす)およびB(自信を注入する)は、主に痛みと自己否定に効く方法です。
      手当てC(つながりの感覚を取り戻す)は孤独を癒し、仲間への欲求を満たします。
      以上の3つは、怒りと攻撃性にも効果があります。
      治療法D(痛みへの感度を下げる)は必要に応じて適用しますが、副作用の可能性があるので使用上の注意を事前に確認してください。
    • 手当てA 自己否定を言い負かす

      過去の行動を反省するのはいいことです。ただし、傷が癒えていないうちは、あまりやりすぎてはいけません。
      「何がいけなかったんだろう」と考えているうちに、自分の欠点ばかり見えてくることがあります。何もうまくいかない気分になり、「どうせ自分なんかだめだ」という自己否定に陥ってしまいます。
      自分の欠点を列挙したり、過去の行動のあら探しをしていると、拒絶体験の傷はよけいに痛みます。そうやって何度も傷口をこじ開けていたら、治るものも治りません。
      だから拒絶体験をしたときは、自分に甘いくらいでいいのです。傷口を保護し、治してやるのが先決です。
      とはいえ、自己否定の声を無視するのは簡単ではありません。油断すると頭のなかに「だから自分はだめなんだ……」という声が響いてきます。
      その声に負けないためには、自己否定の内容に反論し、自分にやさしい考え方を採用するのが効果的です。自分を必要以上に責めないように、公平な見方を手に入れましょう。
      ●自己否定に反論するエクササイズ

      1 自分に対する批判やネガティブな考えを、紙に書きだす。

      2 1で書いた考えに対して、それとは違う可能性を紙に書いてみる(ひとつの批判に複数の反論を書いてもOK)。

      3 否定的な考えが頭に浮かぶたびに、2で書いた反論を頭のなかで復唱する。

      ●反論の例:好きな人にふられた場合
      長年セラピストの仕事をしていると、ありとあらゆる恋の悩みを耳にします。ふられる側だけでなく、別れを切りだす側の気持ちを聞くこともよくあります。
      愛の告白を断ったり、恋人との別れを決意したりするには、実にさまざまな理由があります。ほとんどは、ふられた側の欠点とは無関係な理由です。
      好きな人に拒絶されても、自分のせいだと思う必要はありません。可能性はいくらでも考えられるのです。

      ・自分に魅力がないのではなく、たまたま相手の好みに一致しなかった(長髪が好きなのに、あなたがスキンヘッドだった)。

      ・ライフスタイルの不一致(相手は生粋のインドア派なのに、あなたは森をさまようアウトドア派だった)。

      ・相手の家庭の事情や、個人的な問題(昔の恋人が思いがけず戻ってきた)。

      ・劣等感や引け目を感じた(あなたは仕事で成功しているのに、相手は全然仕事が見つからない)。

      ・相手の性格的な問題(人と親密になるたびに逃げだしてしまうタイプや、自分に自信がなさすぎて誰のことも信じられないタイプ)。

      ・タイミングの問題(あなたは早く結婚したいのに相手は違った。あなたは時間をかけて愛を深めたかったのに、相手は今すぐ体の関係を持ちたがった)。

      ここにあげた理由はどれも、ふられた側に何の落ち度もないケースです。自分の何が悪かったのかと考えてもしかたありません。悪いことなど何もなかったのですから。
      ●手当てAのまとめ
      用法・容量……拒絶体験をした直後から使用可。自己否定的な考えが頭に浮かんだら、何度でも繰り返し使用する。
      主な効果……心の痛みをやわらげ、自己嫌悪をふせぐ。
      その他の効果……怒りを弱め、攻撃衝動を抑える。
    • 手当てB 自信を注入する

      拒絶されて自信をなくしているときは、自分の長所を思いだすのが効果的です。
      たとえば男性にふられたときは、鏡に向かって「大丈夫、私はかわいい!」と声に出して言ってみましょう。不思議と気分が軽くなってきませんか?
      とはいえ、そう簡単にいかないこともあります。
      先ほどのデイヴィッドは、病気のせいであらゆる人から拒絶されました。子どものころからそうでしたし、大学でも同級生や教授から露骨に避けられたのです。深く傷ついたことは言うまでもありません。
      そこから立ち直らせるためには、少しでも自信を取り戻してもらうことが不可欠でした。「やっぱりダメだ」という考えのままでは、人に近づく気になれないからです。
      デイヴィッドは学校でもセラピーでも、約束の時間より早めに到着するのが常でした。新聞をいくつか持ち歩き、待ち時間にスポーツ欄をすみずみまで熟読します。スポーツ全般に詳しく、とりわけ野球にかけては驚くほど博識でした。
      彼はヤンキースの大ファンで、その話をするときには人が変わったように生き生きとしました。背すじが伸び、声に自信がみなぎり、流暢にチームのことやプレイの分析を語ってくれるのです。
      入学して2週間がたったころ、デイヴィッドは自分以外にも教室に早く現れる人がいることに気づきました。何人かの決まった顔ぶれが、同じようにスポーツ欄を読んでいます。彼らの持ち物を観察したところ、大半はヤンキースファンのようです。
      そのなかの誰かに話しかけてみたらどうかな、と私は提案しました。「ヤンキースの話ならきっとうまくいくよ」
      デイヴィッドは気乗りしない様子でした。どうせまた無視されると思ったからです。
      しかし、ヤンキースがプレーオフ初戦で勝利をおさめたとき、ついに興奮が不安を打ち負かしました。翌朝、彼は教室にいる学生に話しかけ、「ヤンキースのワールドシリーズ制覇は確実だね」と言ってみたのです。すると相手は力いっぱい同意して、ハイタッチを求めてきました。
      デイヴィッドは内心、ものすごく驚きました。試しに自分の分析を話してみると、相手はさらに食いついてきました。気づいたときには別の学生もやってきて、デイヴィッドの話を熱心に聞いていました。
      この体験は、デイヴィッドの自信に絶大なインパクトを与えました。
      ●自分に自信を持つと、拒絶の痛みを乗り越えられる
      それからは休み時間のたびに野球の話で盛り上がりました。試合内容を分析し、優勝への道のりを熱心に話し合いました。対等に話せる仲間ができたおかげで、デイヴィッドは目に見えて明るくなってきました。
      そんなある日、ひやりとする瞬間がやってきました。話に夢中になりすぎ、思いきりよだれを垂らしてしまったのです。
      一瞬、パニックに襲われました。それでも彼は必死で落ち着きを取り戻し、セラピーのときに用意していたセリフを思いだしました。
      「興奮してよだれを垂らすくらいじゃないと、真のヤンキースファンとは言えないよね」
      友人たちは笑い、それから普段どおりに会話に戻っていきました。危機的な状況をうまく切り抜けたことで、デイヴィッドの自信はますます深まりました。
      うれしかったのはある日、いつもより遅く教室に着いたときのことです。教室の入り口に差しかかったとき、彼はいつもの仲間の話し声を耳にしました。
      「あれ、ヤンキース博士がいないじゃん。デイヴィッドのやつ今日はどうしたんだよ」
      デイヴィッドが教室に入ると、みんなはあたたかく迎えてくれました。
      「今まで、誰かが自分の話をしているのは聞きたくなかったんです」デイヴィッドは次のセラピーのときにそう言いました。「だっていつも気持ち悪いとか、悪口しか言われなかったから」
      それから、彼の顔いっぱいに笑顔が広がりました。
      「でも今では、名前を呼んでくれるんです。ヤンキース博士なんて言われて、僕が輪のなかにいるのが当たり前みたいな感じで。ちゃんと人間として扱ってくれる。そういうのってすごい、本当にすごいことなんです」
      自分に自信が持てたおかげで、デイヴィッドは拒絶の痛みから徐々に立ち直ることができました。もちろん長年の傷がすぐに完治するわけではありません。それでも同級生に受け入れられたことで、彼の人生は確実に変化しはじめました。
      生まれて初めて、彼は居場所があると感じることができたのです。
      ●自信を注入するエクササイズ

      1 自分の性格や特徴のなかで、いいと思うところを5つ選んで紙に書きだしましょう。とくに、拒絶体験のシチュエーションに関係するもの(恋人にふられたあとなら、恋愛に関する長所)を選ぶと効果的です。

      (例:気が利く、誠実、聞き上手、思いやりがある、嘘をつかない)

      2 その5つの長所を、自分にとって大事な順に並べ替えましょう。

      3 上位3つの長所について、思うことを短い文章に書いてみましょう。

      文章には次の3つの点を含めてください。

      ・なぜその特徴が大事だと思うか。

      ・その特徴のおかげでどんないいことがあったか。

      ・その特徴は、自分という人間にどんな影響を与えているか。

      ●手当てBのまとめ
      用法・容量……拒絶体験をした直後から使用可。必要に応じて繰り返し使用する。
      主な効果……心の痛みをやわらげ、損なわれた自信を回復させる。
    • 手当てC つながりの感覚を取り戻す

      拒絶されてつらい思いをすると、人と接するのが怖くなります。
      でも、そんなときこそ、あえて人と接する努力をしましょう。人とのつながりはストレス全般を減らす効果があり、とくに拒絶の傷には抜群の効果を発揮するからです。
      孤独なとき、人は不安になりがちです。でも誰かと話をすれば、「自分はここにいていいんだ」という感覚が戻ってきます。
      ある実験では、好意的な態度の実験者と言葉を交わすだけで、拒絶体験による怒りが減少するという結果が出ました。また中高生を対象とした実験によると、テキストチャットで見知らぬ人と会話をするだけで、拒絶のあとの自信喪失から回復する効果が見られたそうです。
      周囲の人間のサポートがとりわけ重要なのは、拒絶体験に差別が絡んでいるケースです。この現代社会にあっても、残念ながら差別はなくなっていません。人種、国籍、性別、宗教、障がい、性的指向、年齢などの理由で、多くの人が友人や家族や上司や他人から不当な扱いを受けています。
      差別的な拒絶体験の苦痛を味わったときは、自分と同じグループに属する人と話をするのが効果的です。同じ特徴を持つ仲間に支えてもらうことで、怒りや憂うつな気分がやわらぎ、アイデンティティを取り戻し、不当な扱いによって損なわれた自信を埋め合わせることができます。
      ●共通点のある仲間を見つける
      仲間を求める気持ちには代替性があります。つまり誰かに拒絶されたとき、別の誰かにその穴を埋めてもらうことが可能だということです。
      拒絶されるのはつらいですが、逆にチャンスでもあります。それまでの恋人や友人は、自分の性格や生き方に合っていなかっただけかもしれません。もっと自分に合った相手を見つければ、人生はそれまで以上に充実するはずです。
      そもそも私たちは、環境に流されて誰かと一緒にいることがよくあります。学校でたまたま同じクラスだったり、職場で同じチームになったり、娘や息子どうしが一緒に遊んでいたり。
      要するに、近くにいるから仲良くなっただけかもしれないのです。環境が変われば、連絡がとだえることもあるでしょう。卒業したとたんにメールが来なくなる友人、転職したら飲みに誘ってくれなくなった元同僚。最初は寂しく感じますが、結局はそれでよかったと思えるかもしれません。
      自分にぴたりと合った仲間を見つけることができれば、一緒にいるだけでつながりの感覚を取り戻せることがあります。言葉は少なくても、一緒にバスケットボールをしたり、映画を見たりしているうちに、うまく傷が癒えてくるかもしれません。
      ただし、人選には注意してください。友人に話を聞いてもらおうとしたのに、理解してもらえずよけいに落ち込む場合もあるからです。共感力にすぐれ、つらい気持ちを思いやってくれる人を探しましょう。
      デイヴィッドのように重い病気や障がいを抱えた人は、知らない人にいやな反応をされたり、友人と疎遠になったりしがちです。人に理解してもらうのも簡単なことではありません。
      その場合は、がん患者のサポートグループのように、同じ境遇の人の集まりを探してみましょう。同じ痛みを知る人たちと話をすれば、病気や治療から来るストレスがやわらぎ、深い共感と理解が得られるはずです。
      ●心のスナックを用意する
      人とつながりたいのに、うまく相手が見つからないときもあります。
      映画『キャスト・アウェイ』では、トム・ハンクス演じる主人公が飛行機事故で無人島に流れ着き、たった一人で何年も過ごすはめになりました。彼の孤独をなぐさめてくれるのは、恋人の写真と、荷物に入っていたバレーボールだけ。彼はバレーボールをウィルソンと名づけて友人のように話しかけ、しだいに絆を深めていきます。
      まともな食事ができないときにスナックでおなかを満たすように、本物のつながりが得られないときは何か代わりのものを見つけるのもひとつの手です。ボールを人に見立てるだけでも、飢えた心がいくらか満たされます。
      心のスナックにはいろいろな形がありますが、親しい人の写真はとくに効果的です。
      ある心理学の実験では、参加者たちの机に親しい人の写真か有名人の写真のどちらかを置き、過去の失恋や仲間外れの体験をありありと思いだしてもらいました。その結果、有名人の写真を置いたほうのグループでは気分の大幅な落ち込みが見られたのに対し、親しい人の写真を置いたグループではほとんど気分が落ち込まなかったのです。
      中学生の子どもの部屋にロックバンドや女優のポスターが貼ってあるなら、隙を見てやさしい祖父母の写真に貼り替えておくべきかもしれません。
      別の実験では、大切な恋人や友人と楽しく過ごしたときのことを思いだすだけで、拒絶体験による攻撃性を軽減できることがわかりました。親しい人からのメールを読んだり、大好きな人の動画を見たり、大切な人にもらった物にふれるのも効果的です。
      次に誰かに告白したり、会社の面接に行くときには、拒絶されたときのために親しい人の写真をポケットに忍ばせておきましょう(ほかに方法がなければ、擬人化したバレーボールをカバンに入れておくのもいいでしょう)。
      ●手当てCのまとめ

      用法・容量……拒絶体験をしたら忘れずに使用すること。いくつかのやり方を併用するといっそう効果的(仲のいい家族と過ごしたあと、スナックとして写真を使用するなど)。

      主な効果……仲間がほしいという欲求を満たし、怒りや攻撃性を抑える。

      その他の効果……心の痛みをやわらげ、損なわれた自信を回復させる。

    • 手当てD 痛みへの感度を下げる

      テレアポの仕事(電話をかけて商品の紹介や勧誘をする)をしたことがあるでしょうか。
      経験した人の多くが、最初の2〜3回で心が折れそうになると言います。数秒で「結構です!」と断られたり、いきなりガチャ切りされたりするからです。
      ところが何回も電話をかけているうちに、おもしろい変化が起こります。断られても、以前ほど傷つかなくなるのです。まるで単純作業のように、リストの名前にバツをつけて、また次の電話へと気持ちを切り替えていきます。
      歌や演技の仕事をしている人も、同じような経験をするそうです。最初のうちはオーディションに落ちると傷つきますが、何度もオーディションを受けているうちに、落ちてもすぐ立ち直れるようになるのです。
      このような変化を、心理学では脱感作(だつかんさ)と呼びます。苦手な状況に何度もふれるうちに、心が慣れて苦痛が軽減するというしくみです。
      もちろん、脱感作がいつでも効くとはかぎりません。何度経験しても慣れることのできない苦痛は存在します。しかし日常的な拒絶体験についていえば、たいていは脱感作で苦痛を軽減できます。
      たとえば好きな人をデートに誘うとき。転職活動の面接に行くとき。新しい友達をつくるとき。最初は断られる不安に負けそうになりますが、何度もやっていれば心が慣れて平気になります。
      私の患者さんで、女性に声をかけるのが極端に苦手な若者がいました。断られることが怖くて、自分からアプローチできないのです。そこで、私は彼に課題を与えました。
      課題の内容は、今度の週末に九人の女性をデートに誘うこと。
      彼はその週末に3つのイベントに参加する予定でした。ですから、ひとつのイベントにつき三人に声をかければいいわけです。
      「3つめのイベント(同僚の誕生日パーティー)に行くころには、ずいぶん気がらくになっているはずだよ」と私は請け合いました。
      おもしろいことに、九人に声をかけると約束した瞬間から、彼の気持ちに変化が起こりはじめました。
      「最初から九人に声をかけると決めていたから、気持ちが落ち着いていましたね。何度も断られることを予期していたおかげで、断られることが大したことじゃないように思えてきたんです」
      これが脱感作の効果です。
      結局、彼が声をかけたのは六人だけでした。最初のイベントでは三人に断られましたが、次のイベントでは三人中二人が電話番号を教えてくれたのです。
      「しかも、片方はでたらめじゃなく本物の番号ですよ!」
      彼は3件めのイベントをキャンセルし、本物の電話番号を教えてくれた女性と楽しくデートしたそうです。
      脱感作は拒絶の痛みを減らすための有効な手段ですが、使いすぎには注意しましょう。用法・用量をまちがえると、心がよけいに傷つくことがあります。
      練習したい状況を決めて、きちんと計画を立てて実行してください。やみくもに試すのではなく、具体的にターゲットを絞りましょう。大切なのは、時間と場所をはっきりと限定すること。あまり範囲が広がりすぎると、うまく効果を得られません。
      ●手当てDのまとめ
      用法・容量……具体的な状況にターゲットを絞り、計画的に実行する。デートに誘う、仕事の面接を受ける、テレアポをするなど、特定のタスクに対して使用するときに有効。
      使用上の注意……使いすぎは禁物。断られると、多かれ少なかれ不快な思いは避けられません。心の状態がある程度安定しているときに使用しましょう。
      主な効果……拒絶に対する抵抗力を高め、断られたときの痛みを軽くする。
    • こんなときは専門家に相談しよう

      この章で紹介した4つの手当ては、拒絶体験の痛みをやわらげ、長期的なリスクを軽減するのに役立ちます。拒絶体験から時間がたっていても、ある程度は回復をうながす効果が期待できます。
      ただし症状の程度によっては、応急処置だけでは足りないこともあります。
      拒絶体験の程度がひどい場合、あるいは拒絶体験が長期にわたる場合は、医師やカウンセラーに相談したほうがいいかもしれません。
      また、応急処置をしても心の痛みが消えない、自信が取り戻せない、人に接するのが怖いという場合にも、早めに専門家に相談することをおすすめします。
      うまく制御できないほどの怒りや攻撃性があったり、何らかの自傷願望がある場合には、すぐに助けが必要です。まずは最寄りの病院に行き、今後の対処について相談しましょう。
NYの人気セラピストが教える自分で心を手当てする方法

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ガイ・ウィンチ

かんき出版

第1章 自分を受け入れられてもらえなかったときより

風邪を引いたとき、何をしますか? 10歳の子どもにそう尋ねたら、「暖かくしてよく眠る」という答えがすぐに返ってくることでしょう。 じゃあ、転んで膝をすりむいたら? 「きれいに洗って、絆創膏を貼る」 子どもでもすぐに答えられますね。 体をケアする方法を、幼いうちから学んでいるからです。 では、こんな質問をしたらどうでしょう。 「誰かに無視されて心がグサッと傷ついたとき、どうする?」 「大きな失敗をして落ち込んだら?」 「大事な人がいなくなってつらいとき、どうすればいい?」 今度は大人でも、うまく答えられないのではないでしょうか。 私たちは体の不調をうまく手当てできるのに、なぜ心の不調になるとお手上げなのでしょう? その答えは、心の手当ての方法を学んでこなかったからです。 この本では、私たちが日々直面する7つの心の傷を取り上げて、その症状と手当ての方法を紹介します。 しかも、この本で紹介する治療法はすべて、最新の心理学の研究成果にもとづくものです。 正式な査読を経て有名な学術誌に掲載された、信頼できる理論を根拠にしています。 大切なのは、正しいやり方を学び、それを日々実践することです。 本書の著者は、「心の健康に配慮することが当たり前になり、誰もが効果的な手当ての方法を知っているような、そんな世の中になることを私は願っています」と述べています。

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