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接客術 お客様の気持ちを聞き出すコツ

接客中、こちらが話しかけているのに途中から黙ってしまうお客様の気持ちは見えません。そうなると販売員としても接客をするのが苦しくなると言います。そんな時、失礼にならず、お客様の気持ちを聞き出す方法はあるのでしょうか。接客のプロの著書からそのコツをご紹介します。

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目次

  1. ○何を考えているのかわからない
     
    • 何を考えているのかわからない

      「こちらが話をしているのに、途中から黙ってしまったり、商品をじーっと見つめたりするお客様って、何を考えているんでしょう? どうしていいかわからなくなって私もテンションが下がってしまいます」
      と、ある受講者の方から相談を受けました。
      〝わかる! わかる!〟と、感じる方も多いのではないでしょうか。ありますよね、〝はて? お客様は何を考えているんだろう?〟と感じるとき。
      そんなお客様の様子を見ていると、“怒っているのかな? つまらないのかな? それとも、帰りたいのかな?”など、いろいろ考えてしまいます。
      すると、こちらの気持ちも乱れてきて、何を考えているのかわからないお客様を接客するのが苦しくなります。
      こんなときにお客様は何を考えているのでしょうか。
      答えは……わかりません! それが、私(鈴木比砂江)の答えです。
      “話がつまらないなぁ”と思っているのかもしれないですし、一生懸命理解しようとされているのかもしれないですし、ひょっとしたら“そろそろトイレに行きたいな”と思っているかもしれません。
      そんなとき、私がとる行動はお客様に聞いてしまいます。
      「今、どんなことを考えていらっしゃるんですか?」と。
      ポイントは、優しく語尾を置くように聞くこと。
      語尾が強くなると、尋問しているように感じられてしまう恐れがあるからです。
      こうやって聞いてみると「いや、集中して聞いていました」とか、「どっちがいいんだろう? と考えていました」など、何かしら答えをいただけることが多いです。
      このことを男性の営業の方対象の研修でお伝えしたところ、ある1人の営業の方が実践されたようで、「お客様に聞いたら、本当に話してくれました」と教えてくれました。
      我が家では、娘が食事の準備の手伝いをしてくれます。いつも張り切って、テーブルに料理を運んでくれます。あるとき、味噌汁を2日連続でこぼしてしまいました。お椀の持ち方を確認して、「気をつけようね」と言って、そのときは終えました。
      ですが、翌日にまた味噌汁をこぼしたのです。
      こぼれたものを一緒に拭きながら、「なんでこぼれたの?」と聞くと、娘は黙っています。私は3日目ということもあり、イラッとしてしまって、「なんで、何も言わないの!?」そう声を荒げてしまいました。娘は涙をポロポロとこぼしていました。
      その後、普段どおり食事をしますが、私の気持ちはすっきりしません。
      “あー、あんな言い方をする必要はなかったな”“もう少し冷静に聞いてみてあげればよかったな”“せっかく手伝ってくれていたのに、悪いことしちゃったな”。
      そこで、努めて優しい声で聞いてみました。「さっき、お味噌汁拭きながら、どんなことを考えていたの? 教えてもらえる?」と。
      すると、「ママがお仕事終わってからつくってくれたのに、3回もこぼしちゃって、ごめんなさいって思ってた。いっぱいごめんなさいって言うのはなんて言ったらいいんだろう? って、考えてた」と教えてくれました。
      「そっかぁ。そんなふうに思ってくれていたんだ。ありがとう」と、娘を抱きしめながら、娘の気持ちへのうれしさと、その思いに気づけなかった自分の母としての小ささを痛感しました。
      毎日顔を合わせて、一緒に過ごしている家族だって、すべての面で以心伝心なんて難しいものです。
      だからこそ、聞いてみる。それは、決して失礼なことではないと思います。

      コツ 相手が何を考えているのかわからないときは、素直に聞いてみる

元ルイ・ヴィトンの販売実績No.1が伝える 売上が伸びる話し方

鈴木比砂江

かんき出版

第3章 相手を知るための質問の仕方より

30000人の「売れない」を「売れる!」に変えた、おもてなしの接客術。53のコツで心をつかむ!「あなたから買いたい!」とお客様がリピーターになる!

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