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会社の上司に「提案」を上手に伝える方法

「上司や先輩に自分の意見を言っても聞いてもらえない」と嘆く若手社員が多くいます。これだけを聞いていると、あたかも聞く耳をもたない上司だけが悪いように聞こえますが、本当にそうでしょうか。組織人事コンサルタント監修の書籍で、上司に聞いてもらえる話し方を学びましょう。

小倉広(監修)

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目次

  1. ○「問題」と「課題」は違う
  2. ○他人事ではなく自分事にする
     
    • 「問題」と「課題」は違う

      「上司や先輩に自分の意見を言っても聞いてもらえない」
      と嘆く若手社員が多くいます。これだけを聞いていると、あたかも聞く耳をもたない上司だけが悪いように聞こえますが、本当にそうでしょうか。
      若手社員の発言のなかには、意見としての中身がともなっていないものがあります。それは、いわば不平不満の愚痴レベル。提案とはいえません。
      問題と課題は別です。問題とは「道路に岩があって前に進めません」という不平不満のレベルです。課題とは「岩をどけるためのテコが必要です」「岩を爆破するためにダイナマイトを買いましょう」「別の道を探すために地図を探しましょう」というレベル。つまり、具体的に何をどうすれば問題が解決できるかを明確にしたものです。
      課題としての提案をして、初めて上司は聞く耳をもってくれるのです。不平不満の愚痴レベルでは聞いてもらえなくて当然です。
    • 他人事ではなく自分事にする

      しかし、それだけではまだ不足です。不平不満ではなく提案をしたとしても、その提案が他人事になっていてはいけません。
      たとえば、岩を爆破するために「ダイナマイトが足りません。買ってください」では提案失格です。そうではなく「私が手元にある材料だけでダイナマイトを作ります」もしくは「ダイナマイトを買うにはお金がかかります。私がその分営業してきて売上げを稼ぎます」というように、他人事ではなく自分事にしてこそ初めて提案と呼べるのです。
      他人事のままで「上司がやってくれない」「上司が意見を聞いてくれない」と言っていては聞いてもらえなくて当然です。それではただ文句を言うだけの「くれない族」と呼ばれてしまうでしょう。
      仕事の進め方に不満があるとき、ただの不平不満ではなく問題を課題に変えること。そのうえで、さらに他人事を自分事に変えること。その2つを成し遂げて初めて上司とのコミュニケーションが成り立つのです。
      もしもその2つが「面倒だ」「できない」と思うなら、不満があっても上司の指示に従うべきです。自分が変える、もしくは従う。それがビジネスマンのルールなのです。
      もちろん社会では自分事としてとらえられる人が評価されるでしょう。そこには困難がともないますが、克服したときに成長が生まれるのです。
      そうした思考と行動パターンができることで、自身の仕事のスキルの向上にも役立つはずです。
      問題を解決するための提案へ
      例:道路の前方に大きな岩があるとき

      大きな問題を解決する提案

職場で伝える「伝達力」

監修:小倉広

神宮館

Part2 上司・先輩への「伝達力」の鍛え方より

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