目次
- ○体重ではなく脂肪を減らすのが本当のダイエット
- ○体脂肪率は毎日同じタイミングで計測する
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体重ではなく脂肪を減らすのが本当のダイエット
生活習慣病予防の観点からは体重が大きなポイントとされることが多く、身長とのバランスを見るBMI指数が基準とされます。同時に「メタボ健診」では、腹回りのサイズを基準とし、これは内臓脂肪の量をチェックするための手段です。からだの脂肪は1キログラム増えるとだいたい腹回りが1センチ増えることがわかっているため、自分の腹囲の増減を見れば内臓脂肪の増減も手軽にわかるということで、女性は90センチ未満、男性は85センチ未満なら「セーフ」ということになっています。ただし、この腹囲だけで「メタボ」というわけではなく、同時に中性脂肪の量や、善玉コレステロールの量、血圧、血糖値などによって判断されますから必ずしも、胴回りがサイズオーバーの人がみな生活習慣病ということではありません。むしろ一般的に「ダイエットしたい」「やせたい」という場合に気にすべきは、「体脂肪率」です。せっかく体脂肪計つきの体重計が身近になったのに、体脂肪を気にせず、体重ばかりを気にしている人が多いのは、残念なことです。正しいダイエットというのは「脂肪を落とすこと」つまり「体脂肪率を落とすこと」で、「体重を落とすこと」ではありません。脂肪が落ちれば、健康になるのはもちろん、見た目もほっそりと締まって美しくなります。同じ1キログラム減でも、中身はまったく違うのですから、落とすべきは体重よりも体脂肪!体脂肪が減ると、体重は同じでも全身が引き締まり「ぽよんぽよん」な肉が減るため、顔も胴回りも引き締まって、誰が見ても「やせた」と感じるようになります。女性の場合は体重が変わらなくてもちゃんとウエストサイズは減ります。脂肪の量を計るためには、体脂肪計を使う必要があります。最近は体内の水分量などから脂肪と筋肉の割合を算出する「体脂肪計つき体重計」が手軽に購入できますから、ダイエットしたい人はぜひ利用してください。その時の測定条件により体脂肪は1日のなかでも数パーセントは変動するので、計る場合は同じ時間、たとえば「朝起きてトイレに行った直後」などに決めて計りましょう。 -
体脂肪率は毎日同じタイミングで計測する
家庭用の体脂肪計は体内の水分量を推定することで、脂肪の量を割り出します。そのため、水分だけで体重が増えると、脂肪の量は変わらなくても、体脂肪率が見せかけだけ下がることになります。単に水をたくさん飲んだだけでも体脂肪は下がりますが、それは脂肪が燃えたことにはなりません。逆に、サウナなどで大量に汗をかくと、脂肪の量はほとんどかわらないのに体脂肪率は上がってしまいます。そこはよく理解しておいてください。1日のうちで変動が大きいのは体内の水分量の違いによるものです。だからこそ、毎日同じタイミングで、計測して、増減を判断することが大事なのです。汗をかくとか、水を飲むというわかりやすい「水分の増減」だけではなく、細胞内にある水分(そのほうがずっと多い)の増減によっても、体脂肪率は変化します。脂肪よりも水分だけを減らす糖質オフダイエットで、体脂肪率が下がらないのも同じことです。体脂肪率を計るときには「数値」を人と比べるよりも、同じ時間、同じ状態で毎日計ることで「自分の数値の増減」を見てください。体脂肪率の標準は性別、年齢で違いますが、だいたい下記のようになっています。35歳の女性なら21〜27パーセントが標準、40代の男性は12〜17パーセントが標準です。けっこう標準の幅が大きいので、若い人が特に見た目を「かなりほっそり」にしたい場合は、標準の低い数値よりも、あと1〜2パーセント少ないくらいを目指せばいいと思います。ただ、女性の体は妊娠や出産のために体脂肪を多めに保っているのですから、体脂肪率がひと桁というのは非常に危険です。過酷なトレーニングと栄養管理で脂肪を減らす女性アスリートの多くは月経も止まってしまうことも珍しくありません。一般の女性はけっして真似しないことです。体脂肪率判定の目安
結局、炭水化物を食べればしっかりやせる!
なぜ太るのか?なぜやせるのか?「体重が減ること」と「脂肪が減ること」の違いは?脂肪が燃焼するって、どういう意味?「理屈」がわかれば、ダイエットは難しくない!糖質オフで減るのは水分で、脂肪は減らない。体脂肪率10%の京都大学名誉教授が明かす、やせる法則。