目次
- ○脂肪1キログラム減らすには7000キロカロリー以上を使わなければならない
- ○もっとも美しくやせる方法とは?
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脂肪1キログラム減らすには7000キロカロリー以上を使わなければならない
単に減量するためには、摂ったカロリーよりも使ったカロリーが多ければそれでいいのですが、ここまで書いたとおり、炭水化物を多く減らすという方法だと、水分の排出で体重は減っても脂肪はほとんど減らないということはおわかりいただけたと思います。体脂肪率を減らすには、水分ではなく脂肪に減ってもらわなくてはいけません。よく「脂肪を燃やす」という言い方をしますが、これは脂肪を炭酸ガスと水に分解してエネルギーに変える、ということです。脂肪は1キログラムで約7200キロカロリーのエネルギーが得られます。そこで、まずこれをおぼえておきましょう。脂肪1キログラム=7200キロカロリー。つまりこれは、あなたのお腹の回りのお肉、1キログラムを減らすためには7200キロカロリーを消費する必要がある、と言い換えることができるのです。つまり、普段1日に2000キロカロリー消費する人が1キログラム脂肪を減らすためには3日半ぐらい絶食しなくてはいけない、ということです。実際には、絶食した場合でも脂肪だけが消費されるわけではないため、純粋に脂肪が1キログラム減るには1週間近くはかかると思います。ともあれ、絶食しても1週間以上は確実にかかります。それだけムリをしても脂肪は1キログラムしか減らないということです。A子さんは身長155センチメートル、60キログラムで、糖質オフダイエットに挑み5日間で3キログラム体重が落ちましたが、そのからくりは「水が減っただけ」というわけです。つまり、体脂肪率は変わらないか、下手をすると高くなっている可能性もあります。そんなことになったのも、炭水化物を摂らなかったせいです。糖質はきちん摂り続けていないと、脂肪はほとんど減りません。体重がちょっと減ってもお腹回りは今まで以上にたぷんたぷん、ということ。サイズだけは少し減っていても、ぽよよよん状態は変わりません。 -
もっとも美しくやせる方法とは?
A子さんの例できちんと計算してみましょう。現在 体重60キログラム BMI25
目標 体重52.8キログラム BMI22
減量目標 7.2キログラム
そう、7.2キログラムやせるのが目標です。正確に言えば7.2キログラムの脂肪を減らすことが目標。ということは1キログラム=72000キロカロリーですから、7.2キログラムで約5万2000キロカロリーを消費する必要があるということです。今よりも1日200キロカロリー減らせば、260日で7.2キログラムの脂肪が減ります。もしもA子さんがふだん1800キロカロリー程度の食事をしていて、体重の増減がない状態で釣り合っているのなら、毎日200キロカロリーずつ減らし、1日1600キロカロリーの食事にすれば、260日で目標が達成できるということになります。9か月弱です。200キロカロリーの食事制限に加えて、1日50キロカロリー程度の運動を増やせば、1日のカロリー消費は250キロカロリー。208日で5万2000キロカロリーになりますから、目標達成はぐっと近づいて、7か月弱です。1日の食事を200キロカロリー分減らし、ちょっとだけ運動すれば、A子さんは1年後に見違えるような体になっているということです。もちろん炭水化物、タンパク質、脂質はバランスよく、3食きちんと食べることが必須です。これは1か月で約1キログラムずつ脂肪を減らすペースです。
結局、炭水化物を食べればしっかりやせる!
なぜ太るのか?なぜやせるのか?「体重が減ること」と「脂肪が減ること」の違いは?脂肪が燃焼するって、どういう意味?「理屈」がわかれば、ダイエットは難しくない!糖質オフで減るのは水分で、脂肪は減らない。体脂肪率10%の京都大学名誉教授が明かす、やせる法則。