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心理学の先生が教える!仕事のイライラを抑える方法

イライラしている時にはもちろん心は穏やかではありませんし、いい気分ではありません。心ををかき乱す原因であるイライラは減らしたいですよね。そのためにはある習慣が役立つとメンタルコンサルタントの笠原彰さんはいいます。どのような習慣なのでしょう?ご覧ください。

笠原彰(大学教授)

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目次

  1. ○数を数える習慣で、イライラを減らす
     
    • 数を数える習慣で、イライラを減らす

      イライラ対策には、なにか行動を入れること。またイライラすると、行動が早くなったり、雑になるので、テンポを一定にすることなどを書きました。
      テンポを下げれば、リラックスはできますが、下げすぎるとよけいな余裕が生まれてしまい、「考えすぎ」の状態になりやすいです。考えすぎは、パフォーマンスを不安定にします。考えすぎは、ネガティブ思考になりやすいからです。テンポとは、心臓の鼓動のような「ビート」です。「なんとなくゆっくり」のような抽象的な基準ではなく、「いつもの90%のテンポで」などのように数値化します。テンポを数値化することで、感情のコントロールを微調整しやすくなります。
      数値化されたテンポは、そのまま自分の行動目標になります。テンポを数値化することで、感情を微調整しやすくなり、パフォーマンスの安定につながります。日常生活やビジネスの世界では、焦ったり、イライラすることは、多々あると思います。多くの場合、ネガティブな感情は、複数出たり入ったりするので、複雑です。
      「考えすぎ」はネガティブ思考になり、テンポが乱れます。「焦りすぎ」はテンポが速くなります。考えすぎか焦りすぎか感情を考えるより、「自分の行動」をチェックしてみてください。「あ、いつもより早すぎるな」「遅すぎるな」と感じたら、行動のテンポをチェックして、修正してみてください。
      修正には、1、2、3、4、5と、自分で数を数えて、テンポを刻む習慣をつけるようにしてください。安定したパフォーマンスを出せる最適なテンポを覚えやすいです。自分の最適なテンポを50とし、テンポが早くなるほど、55、60、65と数値が上がります。テンポが遅くなるほど、45、40、35と下がるとします。50を基準として、今のテンポが早いか遅いかを数値でチェックしてみてください。自分の調子が良いときのテンポを数値化して把握しておくと、乱れたときに、修正しやすくなります。テンポの数値に、客観的な基準はないので、自分の主観で決めてください。自分の最適テンポが漠然としていたり、「何となく」では、修正しにくくなってしまいます。パフォーマンスの修正も難しくなってしまいます。
      とはいえ、ほとんどの人は、毎日、一日中テンポを意識して生活しているわけではありません。テンポの乱れに気づくのは、ミスやトラブルが起きてからということが多いでしょう。そうなる前に、小さなテンポの乱れに気づけるように、自分のそのときのテンポが把握できるような、目安となるルーティンを普段の生活のなかに組み入れておくと良いでしょう。朝歯磨きをするときの手順、毎日いちばん最初にやる家事、通勤途中に必ず歩く道、仕事を始める前にデスクをふく、お茶をいれる……など、毎日必ずやること、一定のテンポでやることを決めておきます。もし、そのルーティンのテンポが少し乱れているなと思ったら、「ちょっとイライラしてるな」「疲れがたまってきてるかも」というサインです。ミスやトラブルが生まれる前に、イライラしてしまう前に、テンポの乱れに気づくことができます。
      自分の調子が良すぎても、テンポが早くなることが多いです。調子が良すぎてテンポが速くなってくると、長続きしなかったり、無駄によけいなことをしてしまい、疲労度が急激に上がったりします。このように積極的に攻めていく心理特性を、行動活性化システムと言います。逆に危険を察知して行動を抑制する心理特性を、行動抑制システムと言います。行動活性化システムが過剰になると、調子に乗って失敗します。行動抑制システムが過剰になると、攻めるべきときに慎重になってしまいます。この2つをうまく調整する方法が、数を数えることなのです。

      DO IT
      毎日必ず決まったテンポでやるルーティンをつくろう
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笠原彰

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