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「おいしいワイン」を出してくれるお店の見分け方【ソムリエ執筆】

ワインを楽しむには、そもそもおいしいワインを出してくれるお店に行かなければなりません。しかし、おいしいお店に見分け方はあるのでしょうか?酒匠・ソムリエ・バーテンダーとして飲食店を渡り歩いてきたお酒のプロがご紹介します。

山口直樹(ソムリエ)

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目次

  1. ○グラスワインが赤白3〜5杯ずつあれば間違いない
  2. ○避けるべきは「匂いに鈍感なお店」
     
    • 「最強モデルルート」、いかがでしたか? 僕はなんだかお腹が空いてきました。
      このコースのように流れで楽しむにしても、1杯だけじっくり飲むにしても、そもそもおいしいワインを飲むためにはおいしいワインを出してくれるお店に行かなくてはなりません。
      そこで、飲食店を渡り歩いてきた僕が見つけた「おいしいお酒を出すお店の見分け方」をご紹介したいと思います。
    • グラスワインが赤白3〜5杯ずつあれば間違いない

      ずばり、グラスワインが「赤白それぞれ1種類ずつ」のお店は、オススメできません。一方でグラスワインが赤白それぞれ3〜5種類ずつ、2人で飲んでも1周できないくらい揃えてあれば、間違いなくワインに力を入れている「いいお店」です。電話やホームページで、グラスワインが何種類用意されているか確認するといいでしょう。
      なぜ、グラスワインの数が指標になるのか?
      まず、お店からすると、一度開栓したワインがなかなか注文されず、廃棄することはもっとも避けたい事態です。だから、グラスワインの銘柄はなるべく絞りたい。
      それでもグラスワインをいくつも出すということは、ワインのバリエーションを楽しんでほしいという気持ちの表れです。とくに、ダメになるのが早いスパークリングワインがグラスで提供されていたら、お酒に力を入れているうえに客の回転がいい証拠。人気店だとも言えるでしょう。
      それに、ワインと食事を楽しむのなら、ボトルよりグラスのほうが絶対オススメです。せっかくいろいろ食べるのに、ボトルを開けてずっと同じワインを合わせることになってしまうのは、じつはちょっともったいないのです。
      なにより、デートのときはいろいろな種類のワインを頼んで「一口ちょうだい」「あ、これ好き!」なんて会話ができると、自然といい雰囲気になります! いろいろな味とドキドキを同時に楽しめるというわけですね。
    • 避けるべきは「匂いに鈍感なお店」

      ワインは味だけでなく、香りも楽しむもの。グラスを鼻に近づけたときの香りはもちろん、飲み込んだ後に鼻から「フン」と息を吐き出すとワインの余韻を感じることができます。毎回やる必要はありませんが、一度でいいので鼻から抜ける香りと、その余韻を実感してみてください。おそらくみなさんが想像しているよりも、ハッキリと違いが楽しめると思います。
      そんなとき、隣の席のおじさんたちがタバコを吸っていたら興ざめです。ワイン由来の樽の香りなのか、隣のタバコの香りなのかわからなくなってしまいますよね。事前にチェックして、なるべく禁煙のお店を選ぶようにしましょう。
      また、水がおいしくない店は、ワインにもこだわっていない可能性アリ。水そのものがおいしくない場合はもちろんアウトですが、グラスが汚い場合も水は臭くなります。そのグラスと同じように洗われたワイングラスも、また然り。席数が多い飲食店は食器洗浄機を使用しますが、ほかのお皿と一緒にまとめて洗ってそのまま乾燥させると、どうしても匂いがついてしまうんですね。これでは、ワインの香りなどわかったものではありません。
      はじめて行く店ではまず「薬を飲みたいので」と言って水をもらい、臭かったらすぐさま立ち去る……のはちょっとムリだとしても、その店で超高級「背伸びワイン」は頼まないほうがいいという指針にはなるでしょう。

      Points!

      ●グラスワインを赤白3〜5種類ずつ揃えていれば間違いなくいいお店

      ●水がおいしくないお店はワインもこだわっていない

世界で一番わかりやすい おいしいお酒の選び方

山口直樹

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第1章 ②店飲み編より

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