目次
- ○おかしな丁寧語
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おかしな丁寧語
「ございますです」!?社長と秘書の常子さんが営業部の部屋へ行くと、またしても、識男くんが得意先の山田営業部長と電話をしていた。「はい、そういうこともございますです、はい」、「いや、弊社の新製品はとてもお使い安くなっておりまして……」 で、識男くん、またしても社長に注意されてしまった。どこがいけなかったのだろう。まず、「ございますです」。あまりに馬鹿ていねい過ぎるのも聞き苦しいものだ。もちろん「ございます」だけで十分。こんなていねい語を使われると、かえって馬鹿にされているようにも取られかねない。そして「お使いやすく」の「お」だ。テレビのテレフォンショッピングなどでもしばしば耳にするが、これもおかしいと言えばおかしい。「使いやすい」と言えば十分なはず。しかし、「お使う、お走る」など、動詞に「お」を付けるのはおかしいが、「お美しい」「おさびしい」「おいたわしい」など、形容詞に付ける形はある。「使いやすい」(やすし=口語でやすい)という形容詞に「お」を付けたものと考えることはできるかもしれないが。ていねい語は接頭語の「お」や「ご」を付けて「お話」「ごあいさつ」のように言ったり、「〜ます」「〜でございます」などのように語尾をていねいに言う言葉だ。しかしやたらに「お」や「ご」を付ければいいというものではない。また「参る」「いたす」「申す」などは謙譲語で使われる以外にていねい語で使われることもある。■ 敬語は普段から使い慣れよう敬語には「尊敬語」「謙譲語」「ていねい語」とあるが、それぞれ正しい使い方をしないとかえって失礼になったりする。自然にきちんとした敬語を使えるようになるためには、誰を敬った言い方なのか、誰を敬った言い方をすればいいのかをいつも意識し、普段から気をつけて、「使い慣れる」ことが必要だろう。
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