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【医師執筆】悪玉菌が増えると起こりやすい体調の変化とは

消化不良や悪玉菌の増殖などによって腸内が腐敗すると、腸から汚れた血液が全身に送られ細胞のはたらきが低下します。同時に腸の免疫機能もダウンして、さまざまな不調や病気を招きます。今回はどのような症状が起こるのか、9つの例をご紹介します。

鶴見隆史(鶴見クリニック理事長)

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目次

  1. ○腸内の腐敗・悪玉菌の増殖が招く不調9
     
    • 腸内の腐敗・悪玉菌の増殖が招く不調9

      1 便秘になる、便やおならがくさい

       腸内の腐敗が進むと、インドールやスカトールなどの窒素残留物が腸に停滞します。これがイヤなにおいの元です。腐敗が進んだ環境では悪玉菌も増えるので便秘に拍車がかかり、さらに腸内環境が悪化します。

      2 体臭や口臭が強くなる

       体臭や口臭が強くなるしくみは、便やおならがくさくなるのと同じです。腸内の腐敗が進むとインドールやスカトールなどの毒素が皮膚や口から漏れ出して体臭や口臭となります。

      3 肌荒れ、ニキビ

      肌荒れ

       スキントラブルの多くは便秘が原因。便秘で腐敗した腸から送られる血液は、毒素を含んだ質の悪いものです。それを受け取った皮膚細胞は汚染され、肌の新陳代謝も低下してトラブルを起こします。

      4 シミやシワ

       消化不良を起こすと、腸にたまった未消化物を処理するため、白血球は活性酸素を放出します。活性酸素はリボフスチンという老化色素に変化し、シミやシワを作り、老化を早めます。

      5 頭痛・肩こり・腰痛

      頭痛肩こり

       悪玉菌が作り出す有害物質や、消化不良で生じる窒素酸化物は、血液をドロドロにします。そうなると血流が悪くなり、細胞のはたらきも低下。「痛み物質」などの排泄も滞って体のあちこちに痛みが生じます。

      6 リーキガット症候群

      リーキガット症候群

       栄養を吸収する小腸には無数の絨じゅう毛もうがあります。悪玉菌が出すアルカリ性物質は、絨毛に炎症を起こします。すると腸の粘膜がゆるみ広がってしまいます。これがリーキガット症候群。さまざまな病気を招きます。小腸の粘膜がゆるくなると、本来なら通過できない大きな分子が腸から血液へ送り込まれてしまいます。その結果、アトピーやぜんそくなどのアレルギー病や、膠原こうげん病、潰瘍かいよう性大腸炎などさまざまな難病を招きます。

      7 太りやすい・メタボ

      メタボ

       腸が腐敗して汚れていると、消化酵素が大量に必要になります。結果的に代謝酵素が不足し、代謝不良が生じます。普通に食べていても、代謝が低下しているので太りやすくなります。

      8 下痢

       大腸では食べ物のカスから水分を吸収し、便を作ります。悪玉菌が増えると、水分吸収を助ける善玉菌が不足したり、腸の蠕ぜん動どう運動が異常になったりして水分吸収が十分にできなくなり下痢になります。

      9 イライラ、うつ

      イライラ

       幸福感をもたらすセロトニンという物質があります。近年、セロトニンの95%は、善玉菌が生産していることがわかりました。汚れた腸のなかでは善玉菌が減少し、幸せ物質も不足して、イライラやうつを誘発します。

食事を変えれば病気は治る

鶴見隆史,神崎夢風

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