目次
- ○善玉菌が食物繊維から作るミラクル物質“短鎖脂肪酸”の効果
- ○食物繊維足りてますか?
- ○食物繊維で大腸ガンを予防
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善玉菌が食物繊維から作るミラクル物質“短鎖脂肪酸”の効果
効果1 腸の免疫機能を高める大腸の粘膜は短鎖脂肪酸を100%エネルギー源にしています。そのため短鎖脂肪酸が不足すると、大腸の粘膜が弱りバリア機能が低下して、細菌が体内に侵入しやすくなります。短鎖脂肪酸が十分にあれば、大腸の粘膜細胞が健康になり、腸管の免疫機能が高まって、細菌への抵抗力がつきます。また小腸の絨じゅう毛もうを健康にして、栄養素の消化吸収力を高め、小腸のはたらきを整えます。
効果2 悪玉菌を抑え、便秘を防ぐ短鎖脂肪酸は腸内を弱酸性にして善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑えます。酢酸は大腸の粘膜を刺激し蠕ぜん動どう運動を促すので、便通がスムーズになります。
効果3 大腸ガンを予防短鎖脂肪酸は、がんを誘発するβ - グルクロニダーゼという酵素の活性を低下させ、がんを予防します。
効果4 腸炎を予防・改善最近、下痢や便秘を交互に繰り返す過敏性腸症候群(過敏性腸炎)にかかる人が増えています。短鎖脂肪酸は、腸炎を引き起こす炎症性サイトカインの発生を抑え、腸炎を予防したり、改善したりします。
短鎖脂肪酸を増やす食品短鎖脂肪酸を一番増やすのは、水溶性食物繊維を含む食品コンブやワカメなどの海藻類、りんご、よく熟したバナナなどの果物
不溶性食物繊維では穀類、大豆、きのこ類など
その他の食品黒酢、梅干し、酢、キムチ、ピクルス、らっきょう、漬け物などの発酵食品
食物繊維足りてますか?
食物繊維が不足して悪玉菌が増えると、その影響はただちに便に表れます。自分の便の状態から、腸内環境のよし悪し、食物繊維の過不足、免疫力の強弱までわかります。表を参考に、すべてのチェック項目のクリアを目指しましょう。チェック項目表□ 排便の回数は1日1回以上ある
毎日出ない人は要注意。毎日出ていても固い便なら食物繊維不足です。
□ 便の量は125~180gある
これは日本人の平均的な便の量。理想は200g。ちなみに中くらいのバナナ1本の重さは140g程度です。
□ 便の色は明るい茶色
便の色が黒っぽいのは、肉や脂肪のとりすぎです。食事を見直しましょう。
□ おならや便はにおわない
音がしないくさいおなら、においが強い便は腸内環境が悪化しているサイン。
食物繊維で大腸ガンを予防
1977年、イギリスのトロウェル博士は食物繊維の摂取量と大腸ガンの発症率の関連を明らかにしました。1日の食物繊維の摂取量は、アフリカ人が36g。スコットランド人は9g。アフリカ人の4分の1しか食物繊維をとっていなかったスコットランド人は、10万人あたりの大腸がんの発症率がアフリカ人の10倍以上でした。食事に気をつけていれば、ガンですら予防できます。食物繊維をしっかりとりましょう!食事を変えれば病気は治る
Part1より
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