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- ○腸内を腐敗させる悪玉菌を、善玉菌を増やして退治しよう!
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腸内を腐敗させる悪玉菌を、善玉菌を増やして退治しよう!
腸の中ではさまざまな細菌が勢力争いをしている!
腸には、1000種もの腸内細菌がいます。その数はなんと100兆個、重さは1・5キロにもなります。このような膨大な数の腸内細菌には、善玉菌と悪玉菌のほか、どちらにも分類されない日和見菌があります。善玉菌と悪玉菌は常に勢力争いをしており、一方が増えると一方が減るという関係にあります。善玉菌が優勢であれば腸は元気。問題は悪玉菌が増殖した場合です。腸のはたらきが低下して、免疫力は低下の一途をたどります。悪玉菌の代表は、ウェルシュ菌や黄色ブドウ球菌、大腸菌です。これらは腸内のたんぱく質を分解して、炎症やガンの引き金になるアンモニアやアミンなど毒性の物質を作り出します。腸内の腐敗は万病の元
肉の過食、野菜不足、砂糖のとり過ぎ、ストレスなどは悪玉菌が増える好条件です。悪玉菌が増殖すると腸の蠕動運動が低下して便秘になります。便秘が続くと腐敗した便をエサにして、さらに悪玉菌が増えます。悪玉菌は、硫化水素、インドール、スカトールなどの窒素残留物を作り、ここに腐敗した便から生じる毒素が加わって、腸内の腐敗と汚染が拡大します。これらの毒素が腸から血管へ再吸収されると、血液は汚染されると同時に、赤血球同士がくっついてドロドロになる「ルロー現象」が起こります。汚れた血液を取り込んだ細胞自体も汚染され、はたらきが悪くなって疲労や肌荒れ、ガン、アトピー、リウマチなどあらゆる病気を引き起こします。酵素不足も悪玉菌を増やす原因になります。満腹するまで食事をとる習慣があると、消化酵素を大量に使っても食べ物を消化しきれなくなります。消化できなかった残留物が、腸内にとどまって悪玉菌のエサになるのです。たとえば肉を大量に食べてたんぱく質が消化しきれないと、その残りかすは窒素酸化物として腸内に停滞します。悪玉菌は窒素酸化物が大好物。自分の栄養にしてどんどん増え、腸の腐敗に拍車がかかります。善玉菌を増やせば免疫力が高まる!
こうした悪い流れから抜け出すには、食べ過ぎをあらため、善玉菌を増やす食事を心がけることが大切です。腸が元気になれば、免疫力も回復し、大事に到らずにすむのです。乳酸菌やビフィズス菌に代表される善玉菌は、食べ物の消化吸収をスムーズにし、糖などを分解して乳酸と殺菌力の強い酢酸を作り、腸内を酸性にして悪玉菌の増殖を抑制したり、ウイルスや毒素の侵入を防いだり、発ガン物質を分解して、病気に対する抵抗力を高めます。また善玉菌が作る酢酸は腸の蠕動運動を活発にするはたらきをするので、便通を促し便秘や下痢を防ぐ整腸作用があります。そのほか小腸の免疫機能を活性化したり、酵素(体外酵素)を作って腸内の消化力を高めたりするなど、重要なはたらきをしています。
食事を変えれば病気は治る
第1章より
おいしい、低カロリー、カンタン、手早い。酵素栄養学の第一人者と食医食・活性酸素除去料理の2人がタッグを組んで作る健康料理ブック!体質改善・疾患治療をはかる上での、かつてない強力な食事療法。